・キャラクター原画作成の手順・
.ver 20180110
はじめに
本マニュアルでは、E-mote3.9エディタへインポートできる画像の作成手順を説明します。 E-moteのバージョンアップにより、仕様や内容の一部が変更される可能性がありますが、 その際はツールよりアクセス可能なオフィシャルオンラインマニュアルをご参照下さい。
※ えもふりを初めてご利用の方は、えもふりチュートリアルをご参照下さい。
※ E-moteキャラクターデータ作成・モーションの調整につきましては、
別オンラインマニュアルE-mote「モーション作成マニュアル」をご参照下さい。
*E-moteエディタ・SDK・テンプレートの最新情報については、「E-mote更新履歴」をご参照下さい。
1.基本説明・設定調整
1-1.エディタの基本説明
E-moteでは、adobe社 Photoshopの[.psd]形式(cs以上推奨)でキャラクター画像を作成する事により、キャラクターテクスチャの切り出し、位置合わせ、重ね順の設定、大まかな変形設定を一括で行えます。
本章以降にて、細かい内容と設定方法を説明してゆきます。
2.原画の準備・画像サイズの調整
用意した原画、またはラフを元に、大まかなキャラクター・及び画像のサイズを設定します。
画像は、1パーツにつき最大で4096×4096サイズ以下を推奨しています(背景も同様です) 頭の大きさは700×600程度を推奨しておりますが、それより大きくても小さくても問題はありません。
※ 顔の向きやそれぞれのパーツ形状、ポーズに関しては自由な原画をご用意頂いて問題御座いません。
※ えもふり3.9を使用する場合は、2048×2048以上の画像サイズは読み込めません。
また、2048×2048の画像を取り込んだキャラクターデータを編集する事も出来ませんので、ご注意ください。
3.頭部画像の作製・調整・パーツ化
ここからは1枚絵状態のキャラクターをE-moteに登録できるよう分解してゆきます。
まず、キャラクターの首から上、「頭」となる画像を切り出し、パーツごとに分けて登録します。
3-1.頭部角度の調整
ま原画キャラクターが首を傾げている場合などは、一旦 頭の角度が画像に対して垂直になるよう、調整します。 ※ 調整した頭部角度は、E-moteキャラクター化した後に元に戻す事ができます。
3-2.頭部基本パーツへの分解
次に、キャラクターの「頭部」を
「輪郭」「耳L」「耳R」「前髪」「横髪L」「横髪R」「後髪」といった
7つの頭部基本パーツに分解します。
3-3.頭部基本パーツへの分解
パーツごとに分解したレイヤーに、以下のレイヤー名をそれぞれ設定します 。
(レイヤー名のアルファベット・数字は全て半角大文字です)
- [前髪] 輪郭より前に重なり、揺れる髪です。
- [輪郭](必須) 頭部の中心となります。
- [横髪L] 大まかに、頭の横に配置する髪です。
- [横髪R] 必ずしも耳の前後に付く必要はありません。
- [耳L] 輪郭の両サイドに付く髪です。
- [耳R] 輪郭の両サイドに付く髪です。
- [後髪] 輪郭よりも下に重なる髪です。
各パーツの形状・位置はサンプルの形状に揃える必要は無く、レイヤーの順序も入れ替わって問題ありません。一部の必須パーツを除き、不要なパーツは、レイヤー作成自体を省略して問題ありません。
各レイヤーはレイヤグループに格納し整理されていても問題ありません。 ただし、レイヤーの重ね順はE-moteキャラへ変換する際、そのままパーツの重ね順となりますので、グループ化する際はご注意下さい。
[輪郭]は必須ですが、それ以外のパーツは無くても問題無く動作します。髪や耳の分解を下図のように省略して、全てを[輪郭]に纏めてしまうことも可能です (但し、髪揺れや頭向きによる変形は、その分省略されます)
3-4.レイヤーグループの合成
E-moteは、レイヤーグループ化されたパーツも合成して取り込みが可能です。
レイヤ名と同様に、レイヤグループにパーツの名前を付けると、E-moteエディタへ取り込み時に自動的にグループ内のレイヤが合成してパーツ化されます。
また、レイヤグループに乗算やスクリーンなどの効果、またはレイヤーマスクを使用しても問題なく合成されます
(但し合成するレイヤーが多いと、その分インポート時のPC負荷と時間は大きくなります)
※ 同psd内に、同じパーツ名が複数存在する場合は、正常に取り込まれない可能性があります。
4.胴体画像の切り出し・調整・パーツ化
キャラクターの首から下、「胴体」となる画像を作製し、パーツに分けて登録します。
4-1.胴体基本パーツへの分解
キャラクターの首から下、「体」の部分を、「胴体」「腕L」「腕R」「胸」「スカート」「下半身」など頭部と同様に切り出し、7つの基本パーツに分解します。
4-2.レイヤー名の設定と登録
頭部と同様に、各部に分解したパーツは、それぞれ以下のレイヤー名で設定します。
(アルファベットは全て半角大文字です)
- [胴体](必須) 胴体の中心となります。
- [腕L] キャラクターに向かって左側の腕となります。
- [腕R] キャラクターに向かって右側の腕となります。
- [胸] 体の動きに合わせて跳ねるように揺れるパーツ、胸となります。
- [スカート] 体の動きに合わせて揺れるパーツとなります。不要な場合は省略できます。
- [下半身] 腰から下のパーツです。バストアップキャラクターなどは不要です。
[胴体]は必須ですが、右図のように不要なパーツ、動かさない予定のパーツは省略する事が出来ます。
但し、省略した場合は当然E-moteキャラクターとしての動きの設定範囲も省略されます。
4-3.特殊な腕差分の設定と登録
以下の特殊な腕差分用パーツ(省略可能)を用意、
作成する事で、E-moteキャラクター動作時により豊かなポーズ表現が可能となります。
以下のレイヤー名を設定する事で、PSDインポート時に自動的に5セット分の腕差分が使用可能となります。尚、腕は、右腕・左腕セットで切り替えとなります。
※ アルファベットは全て半角大文字です。
- [腕LA] [腕LB] [腕LC] [腕LD] [腕LE] 向かって左側の腕の差分となります。
- [腕RA] [腕RB] [腕RC] [腕RD] [腕RE] 向かって右側の腕の差分となります。
4-4.新たに登録可能となったパーツ
E-mote3.9ベーシックテンプレートでは、新たに以下の基本パーツが使用可能となっています。
- [首] 体を傾けたときの首の捻りや、襟を作成するときの芯として使用できます。
- [胸予備] 胸を左右で分離させたい場合や、胸のように揺れるリボンなどの作成に使用できます。
- [足L][足R] 足を左右で別々に作成したい場合などに使用できます。
- [スカート下]下半身に同期するスカートパーツです。体の傾きなどから独立しています。
上半身系パーツと、下半身系パーツはE-mote化した時に動きが異なります。
上半身系パーツの[胴体][首][胸][腕][スカート]は、体を傾けたり捻ったときに腰を中心にして、ひとまとめに動きます。
逆に、下半身系パーツの[下半身][スカート下][足]は、体を動かしても上半身の影響を受けず、独立して動きます。
5.表情パーツ「目」「涙」の作成
表情パーツ「目L」「目R」「涙L」「涙R」を作成します。
目は、基本動作として【通常】【半閉じ】【閉じ】【笑閉じ】の状態があります。
以後、各状態の目のパーツを順々に作成してゆきます。
※ レイヤー作製の注意
目(以後の眉も)に関するレイヤーは全て左右1セットで作製して下さい。
左右別々のレイヤーで作製してしまうと、正しく取り込まれません。
5-1.通常目の作成
まず、「通常状態」の目の各パーツを作成し、以下のようにレイヤー名を設定します。
- [マブタ通常](必須)
目を構成する基本パーツです。目のパーツを使用する場合は必須となります。 - [瞳通常]
瞳を上下左右に動かしたい場合は必要となります。動かさない場合は、マブタに統合して省略する事が出来ます。
- [白目通常] 瞳が表示される範囲(マスク)となります。瞳を使用する場合は必須です。
- [目影通常] 肌に付くマブタや目の窪みの影を表現します。目の影を乗算で表現したり、
影が前髪の下に潜り込むデザインの場合は必要となります。
5-2.半閉じ目の作成
続いて、「半閉じ状態」の「マブタ」「白目」「目影」を作成します。(瞳は、通常状態と共用になります)
- [マブタ半閉じ](必須) 目を半分閉じた状態のマブタです。
- [白目半閉じ] 半閉じ状態で瞳が表示される範囲となります。
- [目影半閉じ] 半閉じ状態で肌に付くマブタや目の窪みの影を表現します。
5-3.閉じ・笑閉じ目の作成
更に、「閉じ状態」「笑閉じ状態」の「マブタ」「目影」を作成します。
※ 閉じ・笑閉じ状態の目は、瞳・白目は不要です
- [マブタ閉じ](必須) 目を閉じた状態のマブタです。
- [目影閉じ] 閉じ状態で肌に付くマブタや目の窪みの影を表現します。
- [マブタ笑閉じ](必須) 目を閉じて笑い状態のマブタです。笑い目の無いデザインの場合は、
「マブタ閉じ」のコピーで省略できます。 - [目影笑閉じ] 目を笑い閉じ状態で肌に付くマブタや目の窪みの影を表現します。
5-4.特殊1・特殊2目の作成
必要があれば、基本4種の他に、特殊状態の目を4種類作成することが出来ます。
特殊目1・2の各レイヤー名称は以下の設定となります。
- [マブタ特殊1] [瞳特殊1] [白目特殊1] [目影特殊1]
- [マブタ特殊2] [瞳特殊2] [白目特殊2] [目影特殊2]
- [マブタ特殊3] [瞳特殊3] [白目特殊3] [目影特殊3]
- [マブタ特殊4] [瞳特殊4] [白目特殊4] [目影特殊4]
- [マブタ特殊5] [瞳特殊5] [白目特殊5] [目影特殊5] (3.8以降テンプレートのみ使用可能)
- [マブタ特殊6] [瞳特殊6] [白目特殊6] [目影特殊6] (3.8以降テンプレートのみ使用可能)
※ 数字は全て半角、構造は全て「通常」と同様です。
使用しない場合は、レイヤーを作成しない、または名前だけのレイヤーを作成する事で省略できます。
5-5.涙1・涙2の作成
目の一部として、「涙」のパーツを作成します。
涙は、「涙1」「涙2」として2種類作成出来ますが、不要であれば省略可能です。
涙1・2の各レイヤー名称は以下の設定となります。 ※ 数字は全て半角です。
- [涙1][涙2] 目の動きと同期する涙のパーツとなります。
- [涙影1][涙影2] 涙に重なって表示される影のパーツとなります。
5-6.目パーツ切り出し枠の作成
最後に、目のパーツ切り出し範囲を設定する「目L枠」「目R枠」を作成します。
※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
この「枠」は、「目L」(向かって左の目)、「目R」(向かって左の目)を
それぞれ全て囲うように作成し、別々のレイヤー名を設定します。
E-mote取り込み時には、この「枠」で囲まれた範囲が自動的に切り出され、「目L」と「目R」にそれぞれマブタや瞳、通常目や半閉じ目などのパーツが全て登録されます。
※ 枠のサイズは左右異なっていても問題ありません。枠が無い場合は、その目はE-moteキャラクター上から削除
されます(片目のみ削除も可能です)
※ 枠の色、形状は特に指定はありません。透明部分を判断し、矩形(長方形)で切り抜きます。
※ これらのレイヤーは、psd保存時には非表示でも問題ありません。
5-7.特殊な目パーツ設定
これまで説明した基本的な「目」用パーツの他に、特殊な目専用パーツが使用できます。
【ハイライト】
瞳のハイライトを別パーツとして設定するパーツです。これを作成する事で、目の開閉の際に瞳ハイライトを独立して動作及び切り替えが出来るようになります。
- [ハイライト通常]
- [ハイライト予備1]
- [ハイライト予備2]
【目追加マスク】
瞳の表示範囲を拡張・調整したい場合、または白目が存在しないデザインの目を表現したい場合は、「追加マスク○○」という形式で追加する事ができます。
- 「目追加マスク通常」
- 「目追加マスク半閉じ」
- 「目追加マスク特殊1」
- 「目追加マスク特殊2」
- 「目追加マスク特殊3」
- 「目追加マスク特殊4」
- 「目追加マスク特殊5」
- 「目追加マスク特殊6」
尚、追加マスクは、E-moteキャラクター上では一切表示されず、重ね順も調整できません。
【涙追加】 【涙追加枠】
通常の涙以外に、頬を伝う涙や輪郭から大きくはみ出すような涙を作成する事ができます。
通常涙と同様に、2種類まで作製、制御可能です。また、通常涙と同じ制御で表示されます。
- [涙追加L枠][涙追加R枠]※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
涙追加の表示範囲を指定する枠です。 左右1レイヤーずつ、追加涙を囲うように設定します。
- [涙追加1] [涙影追加1]
- [涙追加2] [涙影追加2]
不要な場合は、設定枠自体を作製しないか、レイヤー名を使用しないことで省略できます。
6.表情パーツ「眉」の作成
表情パーツ「眉L」「眉R」を作成します。
6-1.眉通常・眉影通常の作成
まず、通常状態の両眉「眉通常」及び眉の影である「眉影」を作成します。
それぞれの眉は、主線の「眉」と、塗りや肌に落ちる影の「眉影」の2つに分けることが
出来ます。「眉影」は、デザインによる重なり方の違いを表現する際に使用します。
※ 眉影を使用しない場合は省略する事が出来ます。
6-2.表情ごとの眉・眉影の作成
眉は、基本表情として「通常状態」「怒」「哀」「笑」の4種類があります。
表情ごとに異なる形状や、眉間のシワ、影などが必要な場合は、それぞれ作成し以下のレイヤー名で登録します。 E-mote上で変形のみで表現する場合は、「眉通常」のみを作成し、他の眉はコピーを登録しても問題ありません(各表情ごとの眉画像登録は必須です)
- [眉通常](必須) [眉影通常] 通常状態、基本状態での眉となります。
- [眉怒](必須) [眉影怒] 怒り状態での眉となります。
- [眉哀](必須) [眉影哀] 悲しみ状態での眉となります。
- [眉笑](必須) [眉影笑] 笑い状態での眉となります。
眉も、目と同様に特殊差分用の登録枠が存在します。
以下のレイヤー名を登録する事で、使用する事が出来ます。
- [眉特殊1] [眉影特殊1]
- [眉特殊2] [眉影特殊2]
- [眉特殊3] [眉影特殊3]
- [眉特殊4] [眉影特殊4]
- [眉特殊5] [眉影特殊5] (E-mote3.8以降のテンプレートで使用可能)
- [眉特殊6] [眉影特殊6] (E-mote3.8以降のテンプレートで使用可能)
6-3.眉パーツ切り出し枠の作成
最後に、眉のパーツ切り出し範囲を設定する「眉L枠」「眉R枠」を別々のレイヤーで作成します。
この「枠」は、「眉L」(向かって左の眉)、「眉R」(向かって左の眉)それぞれの眉を全て囲うように作成します
※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
PSDインポート時には、この「枠」で囲まれた範囲が自動的に切り出され、「眉L」と「眉R」にそれぞれの画像が登録されます。※ 枠の画像は、目と同様にサイズ・色は自由です。
7.表情パーツ「クチ」の作成
表情パーツ「クチ」及びクチのパーツ画像の表示範囲を指定する「クチ枠」を作成します。
7-1.クチ通常閉じ・クチ通常開きの作成
最初に、通常閉じ状態の「クチ通常」と
開いた状態の「クチ通常開き」を作成します。
クチは、E-moteキャラクター上では、基本的に2種類の状態を使用します。
登録された2種類の画像を変形させながら自動的に切り替え、クチパク(自動開閉)させる事ができます。
それぞれのレイヤー名に「クチ通常」「クチ通常開き」を設定すれば、作成は完了です。
※ 「クチ通常開き」は、最大状態まで開いたクチを想定して作成して下さい
7-2.各表情ごとのクチ・クチ開きの作成
クチも眉と同様に、基本表情として「通常状態」「怒」「哀」「笑」の4種類があります。
基本的に閉じ・開きで合計8種必須ですが、必要ない表情に関してはコピーを登録しても問題ありません。
作成した画像は、以下のレイヤー名で登録します。
- [クチ通常] [クチ通常開き] 平常状態のクチとなります。
- [クチ怒] [クチ怒開き] 怒り状態でのクチとなります。
- [クチ哀] [クチ哀開き] 悲しみ状態でのクチとなります。
- [クチ笑] [クチ笑開き] 笑い状態でのクチとなります。
また、クチも眉や目と同様に特殊差分用の枠が存在します。
以下のレイヤー名を登録する事で使用可能です。
- [クチ特殊1][クチ特殊1開き]
- [クチ特殊2][クチ特殊2開き]
- [クチ特殊3][クチ特殊3開き]
- [クチ特殊4][クチ特殊4開き]
- [クチ特殊5][クチ特殊5開き] (E-mote3.8以降のテンプレートで使用可能)
- [クチ特殊6][クチ特殊6開き] (E-mote3.8以降のテンプレートで使用可能)
7-3.クチパーツ切り出し枠の作成
最後に、クチのパーツ切り出し範囲を設定する「クチ枠」を作成します。
※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
この枠は、作成した全てのクチを囲うように設定します。PSD入力時には、クチ用画像全てが「枠」の範囲で切り出され、自動的に登録されます。※ 枠の画像は、目や眉と同様、サイズ・色は自由です。
8.表情パーツ「頬」の作成
他表情パーツと同様に、全ての頬画像を囲うように「頬枠」を作成します。
PSDインポート時には、この枠の範囲に頬画像が切り出され登録されます。
8-1.頬1~頬4の作成
頬は2タイプ4セットずつ作成する事ができます。
作成した画像は、以下のレイヤー名で登録する事で、E-moteキャラクター上で頬の切り替えが可能となります。
- [頬1][頬2][頬3][頬4]
※ 数字は全て半角です。 - [頬切抜1][頬切抜2][頬切抜3][頬切抜4]
(3.9以上のテンプレートのみ)※ 後述の頬輪郭マスク枠に対応した頬です。通常の頬と併用が可能です。
8-2.頬パーツ切り出し枠の作成
他表情パーツと同様に、全ての頬画像を囲うように「頬枠」を作成します。
※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
頬のパーツが輪郭からはみ出ないように切り抜きたい場合は、枠のレイヤー名を「頬輪郭マスク枠」と設定します。このレイヤー名を登録する事で、取り込み後の頬パーツが輪郭と左右耳の形状に切り抜かれます。
9.表情パーツ「鼻」の作成
表情パーツ「鼻」及び鼻のパーツ画像の表示範囲を設定する「鼻枠」を作成します。
9-1.鼻の作成
キャラクターの顔向きを想定して 左向き・正面向き・右向きの3種類を作成し、
以下のレイヤー名で登録します。
- [鼻L]
- [鼻正面]
- [鼻R]
※全て必須です。 アルファベットは全て半角大文字です。
斜め向きキャラクターの場合も例外なく、鼻は三種類必ず作成します。
但し、レイヤー名だけ異なる同じ画像3つでも問題はありません。
9-2.鼻パーツ切り出し枠の作成
他表情パーツと同様に、全ての鼻画像を囲うように「鼻枠」を作成します。
※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
PSDインポート時には、この枠の範囲に鼻画像が切り出され登録されます。
10.追加パーツの作成
眼鏡、頭のリボン、アクセサリー、特殊なヘアスタイル・衣服のパーツ、特殊な腕ポーズ、手持ちの武器など、3~9の作業で作成できなかった部分を作成します。
※ 尚、3.5バージョンのE-moteテンプレートでは、追加できるパーツ数は最大30個までとなっています。
追加パーツとして画像を作成したレイヤーには、「追加パーツ_○○」または「追加_○○」といった名前を設定して登録します(○○内は自由です) E-moteへPSD画像をインポートする際は、このレイヤー名を認識して、追加パーツが自動的に一覧登録されます。
また、追加パーツも他パーツと同様に、PSD上での重ね順やレイヤ属性がそのままキャラクターに反映されます。そのため、PSD上で正しく表示されるよう、重ね順を調整する必要があります。
11.全体枠の作成
頭部全体・胴体全体を囲う「頭部全体枠」「胴体全体枠」を設定します。
※ E-mote3.9以降のテンプレートでは、頭部系パーツや胴体系パーツのサイズを元に頭部全体枠・胴体全体枠を自動生成する為、作成不要です。
この2つの枠は、頭や体を捻った際の歪みや呼吸、互いに引っ張られる微妙な動きを表現する際に使用されます。
それぞれの範囲を任意の画像で囲み、以下のレイヤー名を設定します。
- [頭部全体枠](3.8以前のみ必須)
輪郭・髪・頭部アクセサリーや追加パーツで作成した髪など全てを囲みます。 - [胴体全体枠](3.8以前のみ必須)
胴体・腕(差分含む)・胸・スカート・胴体のアクセサリーなど全てを囲うように設定します。
ただし、頭部・下半身・手持ちの武器・背中の大物(翼など)・背景などは含みません。
12.中心軸の設定・作成
最後に、キャラクターが頭や体を回転させる際の中心軸を設定します。
この画像はE-mote上では表示されませんが、正しく設定しないとキャラクターの動作がおかしくなるので注意が必要です。
全部で3つ作成し、以下のレイヤー名を設定します。
- [原点](必須)
全画像の中心となります。ソフトウェア上で表示、回転や変形を設定した場合は、この原点が中心となります。 - [首中心](必須)
頭部の回転、頭を傾ける際の中心軸となります。基本的に、アゴの少し上、頭と首の付け根に中心を設定します。 - [腰中心](必須)
胴体の回転、腰を捻る際の中心軸となります。
胴体の下部、下半身の少し上に設定するのが基本です。
【原点設定の目安】
原点はキャラクターの表示中心となります。「顔の中心」や「足の爪先」など、用途に応じて統一しておくと特に複数キャラクターが登場するようなゲーム上での立ち位置管理がスムーズに行えるようになります。
【首中心・腰中心設定の目安】
E-moteキャラクターは、「首中心」を軸にして頭(頭部全体)を傾け、「腰中心」を軸にして胴体(胴体全体)を傾けます。尚、頭部は胴体の傾き影響を受けます。
【中心設定用の画像】
中心設定用の画像に関しては、特に指定はありませんが、
レイヤー上の画像の中心点を中心軸として認識しますのでご注意ください。
13.頭部差分・胴体差分
基本パーツの他に、頭部差分、胴体差分といったアクセサリー差分用のパーツが5個ずつ使用できます。
これは、キャラクターのアクセサリーデータを別々に出力し、ソフトウェア上で合成・組み替える機能「分割エクスポート」の為の基本パーツとなります。
使用可能な差分パーツは、以下の通りです (アルファベットは全て半角大文字です)
- [頭部差分A] [頭部差分B] [頭部差分C] [頭部差分D] [頭部差分E]
頭の傾きや頭部全体の変形に同期します。頭のアクセサリーや追加の髪などに向いています。 - [胴体差分A] [胴体差分B] [胴体差分C] [胴体差分D] [胴体差分E]
胴体の傾き、胴体全体の動きに同期します。胴体アクセサリーなどに向いています。 - [汎用差分A] [汎用差分B] [汎用差分C] [汎用差分D] [汎用差分E] (ver3.8)
体の動きから独立しています。下半身のアクセサリーや、背景系のパーツに向いています。
基本的な使用方法は追加パーツと同様ですが、追加パーツと異なり、この差分パーツを芯として更に追加パーツを付ける事ができます。使い方次第で、更に自然な表現や特殊な表現が可能となりますので、E-moteの特性に慣れてきたら積極的に使用する事を推奨致します。
※ 分割エクスポートについては、モーション作製マニュアル
[6.保存・スケール変換・各プラットフォーム用エクスポート][分割エクスポート]をご参照下さい。
※ SDKの無いえもふり・EMMでは合成・組み替え機能は利用できません
【差分パーツを利用した作製例】
ベルトの手前部分を「胴体差分A」で作製(これが追加パーツの芯となります)
ベルトの奥側、揺れるアクセサリーを追加パーツで作製し、「胴体差分A接着」で登録する事で、上下左右に動かしてもパーツの繋ぎ目がズレず、手前の装飾が揺れるベルトを表現する事が可能となります。
このように「差分を芯とする」事で、更に複雑な構造を比較的簡単に実現する事ができます。
14.E-mote VR表示専用画像の作成
(E-mote3.8以降テンプレートでのみ使用可能)
E-mote3.8では、VRによる疑似立体データが表示可能となりました。
3.8テンプレートでは、VR用データに必要な特殊足パーツの設定・作成が出来ます。
使用できるレイヤー名は以下の通りです(英字は全て半角大文字です)
- [VR足L][VR足R]
太ももから足首までを作成します。 - [VR足先L][VR足先R]
足首からつま先までを作成します。真上から見た足をイメージして原画を作成して下さい。 - [VR足L枠][VR足R枠]※ E-mote3.9以降のテンプレートでは作成不要です。
※ 2016年12月現在、E-moteVRはUinty SDKでのみご利用できます。
動画やunity以外のSDKでは利用できませんので、ご注意下さい。
以上で、キャラクター原画の作成は終了となります。
引き続き「モーション作成マニュアル」へお進み下さい。
付録
E-motePSDインポート 使用可能レイヤー基本名称一覧
(.ver3.9テンプレート対応)
中心定義
- 原点 ※画像全体の中心位置
- 首中心 ※首の回転中心位置
- 腰中心 ※腰の回転中心位置
眉
- 眉L枠, 眉R枠 ※ 眉全体の切り出し枠(3.9テンプレでは不要)
- 眉通常
- 眉怒
- 眉哀
- 眉笑
- 眉特殊1
- 眉特殊2
- 眉特殊3
- 眉特殊4
- 眉特殊5(ver3.8)
- 眉特殊6(ver3.8)
- 眉影通常
- 眉影怒
- 眉影哀
- 眉影笑
- 眉影特殊1
- 眉影特殊2
- 眉影特殊3
- 眉影特殊4
- 眉影特殊5(ver3.8)
- 眉影特殊6(ver3.8)
目
- 目L枠, 目R枠 ※ 目全体の切り出し枠(3.9テンプレでは不要)
- マブタ通常
- マブタ半閉じ
- マブタ閉じ
- マブタ笑閉じ
- マブタ特殊1
- マブタ特殊2
- マブタ特殊3
- マブタ特殊4
- マブタ特殊5(ver3.8)
- マブタ特殊6(ver3.8)
- ハイライト通常
- ハイライト予備1
- ハイライト予備2
- 瞳通常
- 瞳予備1 ※基本不使用
- 瞳予備2 ※基本不使用
- 瞳予備3 ※基本不使用
- 瞳特殊1
- 瞳特殊2
- 瞳特殊3
- 瞳特殊4
- 瞳特殊5(ver3.8)
- 瞳特殊6(ver3.8)
- 白目通常
- 白目半閉じ
- 白目予備1 ※基本不使用
- 白目予備2 ※基本不使用
- 白目特殊1
- 白目特殊2
- 白目特殊3
- 白目特殊4
- 白目特殊5(ver3.8)
- 白目特殊6(ver3.8)
- 目影通常
- 目影半閉じ
- 目影閉じ
- 目影笑閉じ
- 目影特殊1
- 目影特殊2
- 目影特殊3
- 目影特殊4
- 目影特殊5(ver3.8)
- 目影特殊6(ver3.8)
- 目追加マスク通常
- 目追加マスク半閉じ
- 目追加マスク予備1 ※基本不使用
- 目追加マスク予備2 ※基本不使用
- 目追加マスク特殊1
- 目追加マスク特殊2
- 目追加マスク特殊3
- 目追加マスク特殊4
- 目追加マスク特殊5(ver3.8)
- 目追加マスク特殊6(ver3.8)
涙
- 涙1
- 涙2
- 涙影1
- 涙影2
- 涙追加L枠,涙追加R枠 ※ 涙追加の切り出し枠(3.9テンプレでは不要)
- 涙追加1
- 涙追加2
- 涙影追加1
- 涙影追加2
クチ
- クチ枠 ※ クチ全体の切り出し枠(3.9テンプレでは不要)
- クチ通常
- クチ通常開き
- クチ怒
- クチ怒開き
- クチ哀
- クチ哀開き
- クチ笑
- クチ笑開き
- クチ特殊1
- クチ特殊1開き
- クチ特殊2
- クチ特殊2開き
- クチ特殊3
- クチ特殊3開き
- クチ特殊4
- クチ特殊4開き
- クチ特殊5(ver3.8)
- クチ特殊5開き(ver3.8)
- クチ特殊6(ver3.8)
- クチ特殊6開き(ver3.8)
鼻
- 鼻枠 ※ 鼻全体の切り出し枠(ver3.9テンプレでは不要)
- 鼻正面
- 鼻L
- 鼻R
頬
- 頬枠 ※ 頬全体の切り出し枠(ver3.9テンプレでは不要)
- 頬輪郭マスク枠 ※ 頬を輪郭で切り抜きたい場合の枠(ver3.9テンプレでは不要)
- 頬1
- 頬2
- 頬3
- 頬4
- 頬切抜1(ver3.9)
- 頬切抜2(ver3.9)
- 頬切抜3(ver3.9)
- 頬切抜4(ver3.9)
頭部系
- 輪郭
- 耳L
- 耳R
- 前髪
- 後髪
- 横髪L
- 横髪R
- 頭部差分A
- 頭部差分B
- 頭部差分C
- 頭部差分D
- 頭部差分E
胴体系
- 胴体
- 首
- 胸
- 胸予備(.ver3.8修正)
- スカート
- スカート下(ver3.8)
- 下半身
- 足L
- 足R
- 腕L
- 腕R
- 腕LA ~ 腕LE ※ fade_a~eでONOFF制御できる腕
- 腕RA ~ 腕RE ※ fade_a~eでONOFF制御できる腕
- 胴体差分A
- 胴体差分B
- 胴体差分C
- 胴体差分D
- 胴体差分E
- 汎用差分A(ver3.8)
- 汎用差分B(ver3.8)
- 汎用差分C(ver3.8)
- 汎用差分D(ver3.8)
- 汎用差分E(ver3.8)
全体制御枠
- 頭部全体枠(ver3.9テンプレでは不要)
- 胴体全体枠(ver3.9テンプレでは不要)
追加パーツ系
- 追加_○○○○ ※ ○○部分は自由
- 追加パーツ_○○○○ ※ ○○部分は自由