E-mote4.0α版 新機能簡易マニュアル(ver2025)
以下は、E-mote4.0に新たに追加された機能です。
開発中バージョンの為、名称、仕様はリリース版で変更される可能性があります。ご注意下さい。
この4.0エディタで作製したE-moteデータは、3.9以前のエディタで読み込みが出来なくなります。
■ライブプレビューが使用できます。
E-mote4.0では「ライブプレビュー」という、別ウィンドウのプレビューモードが追加されました。
ライブプレビューは、モーションを再生させて実際の動作を見ながらメッシュや物理モデルの調整が出来ます。
ライブプレビュー画面解説
ライブプレビューは左上メニューの「表示」から起動できます。
旧来のパラメータ編集モードと同様に
CTRL+マウスドラッグでキャラクターの向き変形のテスト
SHIFT+マウスドラッグで傾きテストが出来る他、
右クリック+ドラッグで手動ヒットマークを使い、揺れ物に直接触ってテストが出来ます。
モーション(旧タイムライン)の再生ボタンを押すと、
ライブプレビュー側で繰り返し再生されます。
モーションを再生しながら、マウスドラッグで向き変形などを加える事が出来ます。
ライブプレビューの各パネル機能
【UIペイン開閉ボタン】
ボタンを押すとUIペインを閉じてプレビュー画面のみ表示できます。
ライブプレビューのUIペイン開閉はキーボードショートカット設定が可能です。
【ナビゲーター】
[ズーム]
表示されているキャラクターを拡大縮小します。マウスホイールでも拡大縮小可能です。
[速度]
モーションが再生される速度を調整します。スローにして細部を確認できます。
[分割率]
メッシュの分割率をプレビューします。
[速度リミット]
物理モデルをプレビューする際の内部的な速度上限。基本値は1(通常の速度)です。
[背景色][カラーウェイト]
ライブプレビューの背景色と、キャラクターに合成する色調の設定です。
[UIペインの位置]
UIペインをプレビューウィンドウのどの位置に表示するかを選択できます。
[原点を表示する][メッシュアウトライン]
チェックを入れると原点情報や各パーツのメッシュをプレビューします。
[常に最前面に表示する]
ライブプレビューウィンドウを常に最前面に表示します。
[プレビューサイズを保持する]
UIペイン(メニュー部分)の位置を変更した時や、UIペインを開閉した時に
キャラクター表示部分の形状やサイズを保持します。
[一時停止][再生再開]
再生中のモーションを一時停止・再生再開します。
[スナップショット作成][スナップショット解除]
現状のキャラクターデータから作成されたモーション動画を一時保存し、横に並べて再生します。
モーションのパラメータや物理の揺れ設定などを旧データと比較しながら調整する事が出来ます。
【モーション】
登録されたモーションを再生します。
メインとなるモーションの他、差分モーションを6つ合成してプレビュー出来ます。
[強制ループ]
チェックを入れるとループ設定がないモーションでも自動的にループ再生します。
モーションにループ設定がされている場合はそちらの動きが優先されます。
[間隔]
モーションを強制ループ再生する際のインターバル間隔を設定します。
動きが止まった後の揺れ物の余韻などを確認したい場合は、数値を増やすと良いです。
[リセット]
プレビューで選択しているモーション群を全てリセットします。
【パラメータ】
キャラクターに登録された個々のパラメータを確認・調整ができます。
モーションを再生している際は自動的に変動します。
【▽ボタン】
白い▽ボタンを押すと、変数グループでまとめられたパラメータを表示・非表示します。
【▼ボタン】
パラメータ名の横にある、灰色の▼ボタンを押すと、パラメータ内の値に付けられたラベル名一覧が表示されます。
ラベルを選ぶと、そのラベルの値がパラメータに反映されます。
表情などで怒りや笑いなど、値よりもラベルで確認した方がよい物がありますので、その際活用してください。
【コピー】【ペースト】
パラメータの設定値をコピー及び他からコピーしたものをペーストします。
【リセット】
全てのパラメータの値をリセットします。
【ベルベット物理】
ライブプレビューで、ベルベット物理パーツの挙動を確認する為の項目です。
ボーンの動きなどの挙動を見る事で、物理挙動パラメータの作り込みに役にたちます。
【対象】
どの物理パーツをプレビューするか選択できます。
【ボーンをプレビューする】【メッシュをプレビューする】
それぞれの状態をライブプレビューに表示します。
【手動ヒット】-【ヒットタイプ】
マウス右クリック&ドラッグで表示される手動ヒットマークのタイプを変更します。
[パーティクル]は丸印全体で均一な力でCPを押し返し、
[コライダーは]丸印中心に近くなるほど強い斥力が働きます。
【手動HIT半径】
手動ヒットマークの大きさを設定します。
【手動パーティクル密度】
パーティクル設定にのみ反映されます。CPを押し返す強さを設定します。
【リセット】
物理モデルの状態をリセットします。
紐モデルが絡み合ったりめり込んでしまった際などにリセットすると状態が元に戻ります。
【エミッション】【コリジョン】
作成・登録されているエミッションやコリジョンが一覧として表示されます。
チェックを入れたエミッションやコリジョンがプレビューに表示されます。
(素のテンプレートの状態ではエミッションもコリジョンも登録されていません)
【旧式物理】
E-mote3.9以前のテンプレートやE-moteデータを読み込んだ時に表示される旧式物理の表示設定項目です。
E-mote4.0準拠のデータでは反映される項目はありません。
■パーツ編集モードの新機能
[パーツ編集モード]はE-moteデータまたはE-mote用テンプレートを読み込むと最初に表示されるモードです。
E-mote4.0ではパーツ編集モードでのUIが大きく変わりました。
[パーツ編集ツリー]
読み込んだE-moteデータに登録されている基本パーツと追加パーツが全て表示されます。
ツリー構造でパーツの親子関係については各パーツの斜め下に多層構造的に追加されます。
各パーツ名を選択する事で下の[パーツ詳細]が切り替わります。
[パーツ詳細]
各パーツが持つ機能が一覧表示されます。
メッシュを始め、紐モデル・ジェリーモデル・コリジョン・エミッションなど機能は多岐にわたります。
一覧から選択した項目に応じて中央エディットパネルのUIと画面右のインスペクタが切り替わります。
また、ユーザーが任意で追加したカスタムパーツの場合に限り、右下の歯車アイコンを押すと[カスタムパーツタイプ編集]ウィンドウが開き、パーツの属性を切り替えたり機能追加ができます。
[エディットパネル]
中央のキャラクター画像が表示されるパネルです。
メッシュ編集やボーンの配置など、画像と変形・座標に関する編集をここで行います。
[インスペクタ]
E-mote4.0からの新機能で、各パーツの画像とそれぞれの機能編集に必要な情報や編集項目を全て集約したウィンドウです。数値や属性の調整は殆どこのウィンドウ内で行います。
また、インスペクタはフレーム中央の開閉ボタンでいつでもウィンドウの開閉が出来ます。
■パーツの検索&ジャンプ
エディットパネルの画像にカーソルを合わせて[ctrl+右クリック]で、その部分に重なっている全てのパーツがメニューに表示されます。
パーツ名を選択すると[パーツ編集ツリー]でそのパーツにジャンプ出来ます。
ジャンプした際には、[パーツ詳細]で現在選択している項目と同じ項目が選択されます。
(例えば[身体向き左右・メッシュ]を編集していた場合は、他のパーツの[身体向き左右・メッシュ]が選択されます)
■追加パーツの追加位置がツリーからでも変更できます。
ツリー上で追加パーツをドラッグ&ドロップして自由に親子関係を変更できるようになりました(移動できる先はパーツ名直下にある緑文字の「接着」や「切り抜き」などです)
追加パーツがマウントされていると「接着」の文字色が薄緑から濃い緑色に変わります。
PSDインポートモードと同様に追加パーツの多重階層化も可能です。
但し、取り込み枠は変更されませんので追加した孫パーツなどが親パーツの枠をはみ出している場合は
パーツが異常変形をします。その場合はPSDインポートモードで親や子の枠を拡張して下さい。
■追加パーツを使って簡易的な切り抜きができます
【クリッピング】
追加パーツ限定ですが、子パーツに対して切り抜きができるようになりました。
この機能をクリッピングと言います。
マスクのベースとなる親パーツ、切り抜かれたい子パーツを用意して下さい。
親パーツの方のインスペクタで、[パーツ基本設定]にあるクリッピングのチェックマークをONにする事で子パーツは親パーツの画像の形に切り抜かれるようになります。
これにより例えば
・半袖から腕に落ちる影
・回り込む図柄(服や帽子の絵柄など)
といった、動く際にパーツがはみ出すものを簡単に作成することができます。
クリッピング概要図
ただし通常の頭部切り抜きなどと違い、切り抜かれた子パーツも親パーツの変形に巻き込まれる事に注意が必要です。
■カスタムパーツ編集で追加パーツタイプが変更出来ます。
3,9以前では追加パーツタイプを変更したい場合は、
一度追加パーツを削除して再度インポートのやり直しが必要でしたが
E-mote4.0では[カスタムパーツ編集]から自由にパーツタイプを変更できるようになりました。
PSDインポート済みの追加パーツタイプ(後述参照)を変更したい場合は、
[パーツ詳細]の右下の歯車マークをクリックして下さい。
[カスタムパーツ編集ウィンドウ]が表示されますので、
[パーツタイプ]のメニューからパーツタイプの変更が出来ます。
[カスタムパーツ編集]はツリーの各パーツにカーソルを合わせて右クリックでも開けます。
■PSDインポートモードでの新機能
PSDインポートモードで、パーツの一覧検索とパーツのドラッグ&ドロップ追加、追加パーツの多重階層化が可能になりました。
PSDインポートモードは[ファイル]-[PSDをインポートする]から開く事が出来ます。
【インポート他各ボタンの機能】
【PSDの再読み込み】
psdインポートモードを開いたまま、psdデータを再度読み込みます。
psdインポートしながらpsd原画を修正したい時などに使用します。
【インポート]
psdインポートを実行します。
【リセット】
追加パーツのマウント位置、各パーツの取り込み枠の情報が全てリセットされます。
【キャンセル】
psdインポートモードを閉じます。
初回PSDインポート時にPPM値の設定が必要
初回にPSDインポートを実行すると、PPM設定のアラートが表示されます。
説明を読んだ後には「はい」を押して閉じて下さい。
PPMは初回インポート時に必ず設定してください。
青色の矢印を掴んで大まかな頭の頂点と爪先位置を設定します。
まず、キャラクターの「頭頂」と「足元」の位置、論理身長を設定して、PPM値を決定して下さい。
(正確な値が判らない場合は、おおまかに男性1.7m 女性1.6mで良いです)
[PPM]
Pixel Per Meterの略で、1ピクセルと物理サイズの比を表します。
物理モデルが動く際の距離や速度の目安となります。
[頭頂][足下]
キャラクターの高さと足元の位置を示します。PPM値を算出する目安となります。
バストアップなど全身が無いデータの場合はおおまかな足先の位置、
または画像の末端を指定して下さい。
[論理身長]
PPM値を算出する目安となります。おおまかなキャラクターの身長を設定して下さい。
全身画像が無い場合などはキャラクターに設定した[頭頂]と[足下]のおおまかな距離を決めて下さい。
(仮に1mの箱の上下端に頭頂足下を設定した場合の論理身長は1.0となります)
[キャラバウンズ]
緑色の枠で示されます。
アプリなどにキャラクターデータを組み込む際の、
キャラクターが表示される大まかな範囲の目安となります。
画像の追加などでパーツが緑枠をはみ出すようになった場合は緑枠をドラッグして拡張して下さい。
変更して変更してもキャラクターデータ作成には影響はありません。
あくまでアプリに組み込む側への大きさの指標となるだけです。
論理身長の値を入力すると、3つの設定からPPM値が自動的に決定されます。
PPM値はpsdインポート時に[パーツ]のツリーから物理スケールを選択すると何度でも変更可能です。
ですがこのPPM値を変更すると、キャラクターの物理サイズが変更され、物の揺れ加減が大きく変わってしまう可能性があります。なるべく早めに確定するように注意して下さい。
E-moteエディタの[モーション]タブから[物理プロファイル]を選択する事でも、全く同じ設定変更が出来ます。
PSDインポートモードでの追加パーツ追加手順
E-mote4.0での[追加パーツ]の追加手順を説明します。
以下の手順で素早く直感的な追加パーツの設置が実現できます。
①右上の[新規追加パーツプール]にはPSD側で[追加_〇〇]とレイヤー名を定義した画像が表示されます。 それぞれの[追加パーツ]を選択し、パーツ名の下のパーツタイプ一覧(後述参照)から追加パーツに持た せたい機能を選択します。 (パーツタイプはインポート後でも自由に変更できますので、決まらない 場合はとりあえずベーシックモデルでも構いません)
②[追加パーツ]を追加したい箇所にカーソルを合わせてctrl+右クリックをすると、
カーソル位置に重なっているパーツ一覧が表示されます。
③一覧から追加したい親パーツを選択すると、左上のパーツツリーから該当パーツが開き、そのパーツのマウントである[+接着]が表示されます。
④「新規追加パーツプール」から[追加パーツ]を掴み、追加したいパーツのマウント[+接着]に
ドロップすると、[追加パーツ]が親パーツの下に追加されます。
⑤この時、追加したパーツのサイズが親パーツよりはみ出していると、アラートが表示されます。
アラートが出た場合は、親パーツの枠サイズを追加したパーツが収まるように、以下の方法で取り込み枠を拡大して下さい。(親の枠からはみ出した部分は動いた際に異常変形を起こします)
1.親パーツを選択して青い点線枠(取り込み枠)を表示させる。
2.取り込み枠にカーソルを合わせて右クリックし「取り込み枠をリセットする」を選択すると、
[追加パーツ]を含む取り込み枠サイズが自動的に設定されます。
3. 枠を直接ドラッグしてサイズを変更する事も出来ます。
⑥追加パーツは多重階層化も出来ます。
追加した[追加パーツ]の下にも基本パーツと同様に[+接着]のマウントがあります。
ここに他の追加パーツをドラッグ&ドロップ出来ます。
⑦[インポート]ボタンを押すと追加パーツのインポートが開始されますが、
“新規追加パーツプール”に追加パーツが残ったままだと、PSDインポートができません。
全ての追加パーツをマウントに配置するか、不要な追加パーツに右クリックで[追加パーツをキャンセルする]をして[新規追加パーツプール]を空にしてからPSDインポートを行って下さい。
■追加パーツタイプ・ベーシックモデルとプレーンモデル
追加パーツの基本構造が[ベーシックモデル]と[プレーンモデル]の2タイプに分離しました。
[ベーシックモデル]は従来のE-mote3.9と同様に各種向き変形や特殊変形の基本パラメータをプリセットされた追加パーツです。
[プレーンモデル]はテクスチャのみで、後から各種パラメータを追加するタイプの追加パーツです。 fadeで表示が切り替わるだけのパーツを作りたい時や、前後にパーツを貼り付けたい時など、必要に応じて後述の[エクステンション]を追加して使用します。(ベーシックモデルにもエクステンションは追加可能です)
尚、後述の[紐モデル][ジェリーモデル][ストレッチモデル][シンクロモデル]の4つの物理モデルもベーシックモデルとプレーンモデルの2種に分類されます。パラメータがプリセットされていない物理モデルは[プレーン〇〇〇モデル]と表記されます。
■紐モデル
E-mote3.9までの「パーツ揺れ」「髪揺れ」「胸揺れ」が廃止され、
新たな揺れの仕組みとして「紐モデル」が使用できるようになりました。
紐モデルは揺らしたいパーツの形状に合わせてボーンの向きやコントロールポイント(CP)の数などを設定する事で、簡単でリアルな揺れを表現できる物理モデルです。
基本テンプレートでは「前髪」「横髪L」「横髪R」「後髪」「スカート」で使用できる他、追加パーツタイプで「紐モデル」「プレーン紐モデル」に選択しても使用できます。
紐モデル編集画面
紐モデル機能を持つパーツの[パーツ詳細]から[紐モデル]を選択すると
紐モデル編集モードが起動します。
紐モデルの揺れ加減やボーンの挙動は[ライブプレビュー]で確認が出来ます。
[注意!]
紐モデルでは、3,9以前の揺れで個々に設定していた
[頭傾き]や[身体傾き]に対するメッシュ調整をしないで下さい。
紐モデルの自動的に垂れ下がる機能と、手動で付けた傾き変形が合わさって
必要以上に傾く髪になってしまいます。
ボーンの設定
ボーンは揺れて欲しい部分のアウトラインや中心を通すのが基本です。
曲線は設定できませんので、おおまかに設定して下さい。
ボーンを増やすと複雑な揺れが表現できますが、調整が難しくなります。
[ボーン固定範囲]
緑色の点線矢印をドラッグすると、ボーンが固定される範囲(黄緑色のボーン)の調整が出来ます。
固定されたボーンは動かなくなりますが、その範囲の画像は周りの影響を受けて多少変形します。
画像の変形を抑制したい場合は後述の「抑制領域」と「不動点]」を使用します。
[抑制領域]
編集枠の端からドラッグする事で範囲を引き出せる緑色半透明の範囲で設定出来ます。
パーツが揺れたり動いた時に見た目の変形を抑制する範囲です。
[ボーン固定範囲]や[抑制領域]は揺れるパーツの生え際を想定して下さい。
逆立った毛なら抑制領域は下。サイドテールなど横に向かって生えているものは横です。
逆に、上下左右が固定されて中心だけが揺れる様なパーツの場合は、
後述の「ジェリーモデル」を使用すると良いでしょう。
紐モデル基本設定
[ボーン向き][ボーンの数][ボーン固定]
組み合わせでボーンとコントロールポイントの配置や揺れの根本が変わります。
髪など、上から垂れ下がった物には「縦向き+上側固定」
揺れる炎や逆毛などには「縦向き+下側固定」
サイドテールや旗など、横に突き出した揺れ物には「横向き」を使用します。
ボーンは[ボーンの数]で最大3つまで配置できます。
[抑制領域の処理回数]
処理回数を増やすと、抑制領域範囲内のパーツ変形をより抑制します。
[不動点]
パーツ変形を固定する抑制するポイントを設定します。
3箇所まで設定できますが、不動点が増える程その周辺が異常変形する可能性が大きくなります。
[重量][重量自動設定]
パーツが動いた時の慣性や落下速度に影響します。
重量自動設定にチェック入れると、
パーツの面積とから割り出した重量が自動的に設定されます。
[親の変形を継承する]
紐モデルの子や孫に紐モデルを追加すると、親の紐モデルの傾きなどを継承して
子や孫の変形が極端になってしまう場合があります。
そういった場合は「親の変形を継承する」のチェックを解除します。
但し、親の変形継承しない状態になると、パーツの繋ぎ目にズレが生じたり親パーツの拡大縮小変形か らも除外されるので、向きメッシュに対する変形は手動で調整します。
尚、後述の[ストレートネス]の値を大きくする事で、子や孫パーツの極端な変形を解消する事も出来ま す。
[ボーン方向ロック]
上下端に固定されているボーンの端点を、垂直方向にも自由に動かすことが出来るようになります。 ボーンを上下左右方向など自由に配置したい際にはこのロックを解除します。
[初期角度を重力方向として扱う]
原画の頭が傾いていて、psd側で正面状態の頭角度を修正した場合はこのチェックを使用します。
紐モデルは頭や胴体の角度がダイレクトに反映されてしまう為、
プレビュー側で髪やアクセサリーの角度が原画と異なってしまう現象を防ぎます。
※ 調整しすぎておかしくなってしまったボーンや抑制領域は、編集領域にカーソルを合わせて右ク リックメニューから設定のリセットが出来ます。
[モデルのシェイプをコピーする]等で設定のエクスポートも可能です。
紐モデル詳細設定
[重力]
基本は9.8です(地球の重力加速度の値です)
この値を1.6(六分の一)にすると、月と同じ重力での挙動が表現できます。
[1mあたりコントロールポイント数]
数値を増やすとボーンの関節となる「コントロールポイント(CP)」が増えます。
パーツを糸のように柔らかくしたい場合は増やし、
ゴム板や金属のように硬い揺れにしたい時は数を減らします。
増やすと揺れが荒れやすいので、出来る限り少な目にするのがコツです。
[コントロールポイントサイズ]
CPのサイズを大きくすることで後述のコリジョンの干渉を受けやすくなります。
[ストレートネス]
親や本体の傾きに逆らって真っすぐを保とうとする力です。
固めのヘアセットや、 あまり傾き影響を受けさせたくないパーツでは数値を増やします。
[ラフネス]
数値を増やすとボーンの変形に対する画像の変形が荒くなります。
ボーンと全く同じに揺らしたいサラサラの髪などは減らし、
滅茶苦茶に動かしたい物体の場合は増やします。
[根本減衰定数][末端減衰定数]
数値が大きい程、すぐにボーンの揺れが収まる為、物体が硬く見えます。
地続きの物体でも根本と末端で硬さに変化を付けたい場合使用します。
[剛性]
コントロールポイント同士が近づいたときに反発し合う力です。
数値が小さいとCP同士の間隔が縮みやすくなります。数値が大きいと縮みません。
ボーンが長く、コントロールポイント数が多い程末端への影響力が強くなります。
[シミュレーション速度]
紐モデルが揺れたり動いたりする速度を調節します。
値を1より大きくすることで実際よりも早く動き、値を小さくするとスローになります。
アニメーションなどで急なスロー表現をしたり、
一時的に無重力に近い状態にしたい時などに使用します。
シミュレーション速度は後述の[速度変数]と紐づけができます。
[ボーン横感度][ボーン縦感度]
各方向の移動距離に対するコントロールポイントの感度です。
数値が大きい程、移動に強く反応し、大きく揺れ動きます。
奥方向座標系スケールは、パーツの縮小・拡大を認識しています。
コントロールポイントの感度=「ボーンの挙動」に影響します。
紐モデル詳細設定(Advabced)
[速度変数]
シミュレーション速度をモーション再生中に調整する為の変数名を設定できます。
シミュレーション速度の値に速度変数が掛け合わされます。
一瞬の場面や表現に合わせて髪の揺れを調整できるようになります。
[最小サンプリングレート]
一秒あたりに物理演算を最低何回実行するかという基準値です。
物理パラメータに極端な値を設定して、振動がひどかったり挙動が「暴れる」時など、ボーンの動きに 問題がある時にこの値を大きくすることで安定した挙動を実現できることがあります。
[メッシュ縦次数]
縦方向のメッシュ分割数を増やします。
ロングヘアーや長い布などで細かく波打たせたい場合などには次数を増やすと効果があります。
[平面密度]
パーツの1平方mあたりの重量です。
増やすと重量が増加します。
[ボーン奥感度]
紐モデルが画面に大して手前や奥方向に動いた時の反応の強さです。
数値が大きい程、移動に強く反応し、大きく揺れ動きます。
[圧縮膨張係数]
コントロールポイント同士が近づいた時、画像を膨張させます。
数値が大きい程画像が膨れるようになります。
大きいパーツ程効果が顕著に現れますが、ばね定数が小さいと効果が現れません。
[コリジョンの硬さ]
コントロールポイントがコリジョンに接触した際の反応を設定します。
ハードならコリジョンにはめり込まなくなり、ソフトならコリジョンに対して緩やかに沈み込みます。
[コリジョン反発力]
前述の[コリジョンの硬さ]をソフトに設定した際にのみ適用されます。
値が大きい程反発力が強くなります。
コリジョン参照
編集中の紐モデルがどのコリジョンに反応するかを選択できます。
紐モデルのパーツが揺れたり傾いて特定の範囲にめり込む事は後述の[コリジョン]で抑制が出来ます。
コリジョンが作成されていると一覧に名前が表示されます。
各チェックボックスでどのボーンが指定したコリジョンに反応するかを選択できます。
チェックを外したボーンは半透明表示になり、コリジョンから無視されます。
スカートなどで、下半身をスカートのアウトラインからはみ出させたくない時などに利用します。
エミッション参照
編集中の紐モデルに反応するエミッターを選択できます。
後述の[エミッター]から発生したパーティクルで紐モデルを押したり巻き込んだりが出来ます。
エミッションが作成されていると、一覧に名前が表示されます。
■ジェリーモデル
(4.0テンプレート限定機能)
E-mote3.9までの「胸揺れ」「胸揺れ(予備)」が廃止され、新たに「ジェリーモデル」が使用できるようになりました。
ジェリーモデルはその名の通り、ジェリー(ゼリー)のような質感の物理揺れを行う機能です。
基本パーツでは「胸」で使用可能で、追加パーツではパーツタイプ「ジェリーモデル」「プレーンジェリーモデル」を選択して使用できます。
パーツ詳細から「ジェリーモデル」を選択して編集します
【ジェリーモデル作成の大まかな流れ】
ジェリーモデルは、大きく分けて次のような流れで編集します。
[Lv.1]
- ボーンの数を設定(インスペクタ)
- ボーンの位置とサイズを調整(エディットパネル)
- ボーンの不動点の数と位置を調整(インスペクタとエディットパネル両方)
ここで一度ライブプレビューを使用してジェリー揺れがどのように動作するかを確認します。
動きに不満がある場合は次のLvに進みます。
[Lv.2]
- ボーンの向きを調整(エディットパネル)
- ボーンの高さを調整(インスペクタ)
- ジェリー傾きを調整(インスペクタ)
- ボーンの抑制領域を調整(エディットパネル)
もう一度ライブプレビューを使用してジェリー揺れがどのように動作するかを確認します。
動きに不満がある場合は次のLvに進みます。
[Lv.3]
- インスペクタの詳細設定で各項目の数値を調整(インスペクタ)
【ジェリーモデル ボーン設定画面】
【ボーンの位置・向き・サイズの設定】
パーツの画像から揺らしたい形を想定してボーンを設定します。
ボーンは1~3個まで設定できます。(個数の設定はインスペクタ側で行います)
ボーンのクリック位置で、位置、サイズ、向きがそれぞれ設定できます。
ボーンは画面手前に突き出した半球体の形をイメージして設定してください。
円の外周を掴んでボーンのサイズを変更します
円の内側を掴んでボーンを動かして位置を変更します
円の中心点を掴んでボーンの向きを変更します
【ボーンの不動点・抑制領域の設定】
【不動点】
揺らしたくない箇所を点で指定します。
最大3点まで設定できますが、揺れた際に画像が崩れやすくなるため2個までを推奨します。
【抑制領域】
メッシュの中で特に動きを抑制したい領域を上下左右の辺を掴んでD&Dして設定します。緑色の斜線部分の動きが抑制されます。
不動点の数を決めてから、不動点の位置を変更します
上下左右の辺を掴んで、抑制領域を引っ張り出します
【ボーンのその他の設定】
後述のインスペクタの各項目の中で、ボーン編集時には真っ先に設定する必要がある項目が2点あります。
・高さ割合
・コントロールポイント数
高さ割合の数値を変更すると、ボーンの基部と頂点の距離が変わります
コントロールポイントの数を増やすと、ボーンの奥行き方向の分割数が増えます
ジェリーモデルのインスペクタ
ジェリーモデル編集時に、画面右側に現れるパラメータ設定群があります。これをジェリーモデルのインスペクタといい、ジェリーモデルを駆動する物理演算の為の各種パラメータを設定します。
これによって、重量感のある柔らかい動きであったり、硬いゴムのような素早く揺れが収まる物体といった様々な物理的な揺れを設定することができます。
ただしパラメータの数は膨大です。慣れないうちは一度に全てのパラメータを操作しようとせず、2,3個程度のパラメータを操作した上で、(ライブプレビューを見て)動きを確認する、という風に調整するのがお勧めです。
インスペクタで様々なパラメータを設定して、物理的な動きの特性を制御します
ジェリーモデル基本設定
インスペクタ内に表示されたパラメータを適切に設定する事で理想的な物理挙動を行うようになります。
ボーンを設定する前に、まずは基本設定で「ボーンの数」と「不動点」を設定すると良いでしょう。
重量に関しては後回しで構いません。
粗方設定を終えて動かしてから微調整が必要な場合に操作して下さい。
ジェリーモデル詳細設定
[重力]
重力定数を設定します。
デフォルトの9.8で基本的に問題ありません。
逆に問題がある場合は「物理プロファイル」の論理身長が人間サイズになっていない可能性があります。
[高さ割合]
ジェリーの基部から頂点部分までの高さを、割合で設定します。
数値が大きい程 手前に大きく突き出た解釈となり、頂点部分が大きく移動します。
大きな物体のイメージで動かしたい場合は数値を大きくします。
数値を大きくすると、ジェリーの質量も増加します。
[平面バネ定数]
平面方向に動いたボーンが元に戻ろうとする力を表します。
数値が少ない場合は細い針金でできたバネ、大きい場合は太い鉄棒でできたバネをイメージしてください。
[高さバネ定数]
高さ方向に動いたボーンが元に戻ろうとする力を表します。
[減衰定数]
数値が大きいほど早く動きが減衰します。結果的に硬い動きになります。
[傾斜係数]
ボーンが傾いた際に、実際にその形をジェリーの形状に反映させる割合。
[伸縮係数]
ボーンが伸縮した際に、実際にその形をジェリーの形状に反映させる割合。
[コリジョン反発力]
コリジョンに対する反発力。
値が大きいほど、コリジョンに対して強く反発します。
[シミュレーション速度]
物理シミュレーションの速度。
値が1より大きければ現実よりも高速に動きます。
1より小さければ動きはゆっくりになります。
[ボーン横感度]
横方向にボーンが動く際の感度を設定します。
値が大きければ横方向のボーンの挙動も大きく動きます。
[ボーン縦感度]
縦方向にボーンが動く際の感度を設定します。
値が大きければ縦方向のボーンの挙動も大きく動きます。
[ボーン奥感度]
メッシュの拡大・縮小によって生じる、奥行き方向の動きの感度を設定します。
値が大きければ奥行き方向のボーンの挙動も大きく動きます。
※上記の横・縦・奥の3つの感度はインスペクタの中でも最も重要な項目です。
「揺れ過ぎる」「揺れ無さ過ぎる」という問題の大半はこの3つのパラメータの調整で解決します。
[変形感度]
ボーンの形状をどれだけ実際の画像(メッシュ)変形に反映させるかの感度を設定します。
1で100%変形を反映し、0で全く変形しなくなります。
ジェリーモデル詳細設定(Advanced)
Advabcedではより高度な設定を行います。
[速度変数]
デフォルトの変数の他に、ユーザー任意の変数名が登録出来ます。
ここに登録された変数は物理挙動シミューレション速度にかけ算する事で制御に使用されます。
使い方としては主にモーション内のキーフレームで数値を指定します。
speed_physics・・・紐物理など他の物理挙動全般を制御する変数です。
speed_jelly・・・ジェリー物理の物理挙動を制御する変数です。
カンマ(,)で変数を区切れば、このパーツのみの制御で使用できる変数を登録することができます。
例)speed_physics, speed_jelly, hogehoge
これで元からある2つの変数に加えて”hogehoge”という変数が追加されました。
0で物理揺れが停止して、1で通常の速度で揺れ、2で倍の速度で揺れるようになります。
[最小サンプリングレート]
一秒あたりに物理演算を最低何回実行するかという基準値です。
物理パラメータに極端な値を設定して、振動がひどかったり挙動が「暴れる」時、またボーンがコリジョンに引っかかってしまい元に戻らない状況になる時などに、この値を大きくすることで安定した挙動を実現できることがあります。
[密度]
数値が大きい程、ねっとりとした重たい揺れになります。単位はkg/m^3。
数値が小さいと小刻みなゴムまりのような揺れになり、0にすると揺れなくなります。
[コントロールポイント数]
奥行き方向のボーンの分割数。
[サンプル密度]
サンプル点(ボーンの内側にある小さい赤い点の群れ)の密度を設定します。
値が大きいほど、サンプル点が多くなります。
[変形メソッド]
メッシュ変形時のメソッドを以下の二つから選択します。
輪郭優先 ・・・ 輪郭の精度を優先して変形します。
立体感優先 ・・・ 全体の立体感を優先して変形します。
変形メソッドを切り替えるだけで、これだけ動きが違ってきます
ジェリー傾き
ジェリー傾きでボーンの傾きを設定します
①・・・上から見下ろす図
②・・・横から見た図
③・・・正面から見たイメージ図で、①と②を同時に調整できます。
点線の矢印はそれぞれボーンの先端であり、右クリックしながら矢印を動かしてジェリーの形を設定します。
また矢印の長さは【高さ割合】で設定した数値と連動しています。
■ストレッチモデル
ストレッチモデルは、親となるパーツに設定された2点の固定点(不動点)を直線で繋ぐという特殊なモデルです。追加パーツでのみ使用可能で、親パーツがあって初めて機能します。
親の変形を無視して自己の形状を維持する為、髪や揺れ物に着けられた硬いアクセサリーや、手に持った物体、しなやかに揺れる金属鎖などが容易に作成できます。
[不動点]
親パーツに対して固定される2点のピンを設定します。
3点固定も可能ですが、ピン同士の間隔が近いとストレッチモデルが異常変形し易くなります。
[座標補正]
親の変形を予測して位置を調整します。
基本は補正無しですが、親の動きが激しくてパーツが親からズレてしまうような場合は補正数を上げる と改善する可能性があります。
これは、ストレッチモデルの動きは1フレーム遅れで反映されるため、その差を埋めるため親の動きを予測して補正している為に必要な機能です。
※2点の不動点自体は親のメッシュ変形の影響をうける為、ストレッチメッシュモデル自体も直線的な(矩形的な)拡大縮小や傾きの変形を行うので、その点は留意して下さい。
(作例1)
ストレッチモデルを使った関節表現・手に持った武器等に使用した場合とそうでない場合の比較
親となる腕を曲げた際に、ストレッチモデルは親の形状を無視して直線を維持しますが、
そうでない通常のパーツは異常な湾曲をしてしまいます。
ストレッチメッシュのパーツに、更に紐モデルやジェリーモデルを追加する事も可能です。
(作例2)
ストレッチメッシュを利用した鎖のモデル
透明化した紐モデルパーツにストレッチメッシュの鎖を追加する事で、
どんなに揺れても歪まない鎖と、柔らかな揺れが両立できます。
また、親の紐モデルを調整するだけで全体の揺れ加減を変更できます。
■シンクロモデル
シンクロモデルは、他の紐モデルやジェリーモデルの揺れに同期できる追加パーツです。
顔に落ちる髪の影の揺れ加減を髪と同期させたい時や、胸と胸の影、衣装の奥行きや丸みの立体感などに使用できます。
シンクロ元の揺れの変形のみに同期をし、親パーツの移動や向き変形などについては無視します。
[親の変形を継承する]
チェックを入れるとシンクロモデルが追加されている親パーツの変形を継承します。
(シンクロ元の変形とは関係ありません)
[不動点]
揺れが加わっても動かしたくない部分を設定できます。
[ソースパーツ]
揺れをシンクロさせる対象を指定します。
選択したパーツの揺れにシンクロするようになります。
[シンクロウェイト]
シンクロ度合いを調節できます。
0で全く揺れず、2でシンクロ元より2倍大きく揺れるようになります。
[シンクロ横ウェイト][シンクロ縦ウェイト]
横方向・縦方向別々にシンクロ度合いを調節できます。
[左右を反転してシンクロ][上下を反転してシンクロ]
シンクロ方向を反転できます。スカートの奥側に使えば、
スカートなどの手前が上側に捲れた時に奥側が下方向に広がるような立体的演出が出来ます。
(作例)
胸影・スカートの奥行き(左右反転)・スカートの影にシンクロモデルを使用した例
■変数
【変数とは】
E-moteでは、全ての動作を変数で制御しています。
変数はパラメータとも呼ばれますが、ここでは変数で統一します。
変数にはシステム(プログラム)側で呼び出す為の名前として変数名があり、それに対してユーザーが参照する際に分かりやすい別名として定義されたエイリアス(ラベル)があります。
例)変数名 head_LR のエイリアスは 頭向き・左右 です
また変数には取り得る値の上限と下限、それとデフォルト値(基本的に0)が定義されています。
この値の範囲を値域といいます。
例)”頭向き・左右”の値域は
デフォルト値 : 0
上限値 : 100
下限値 :-100
という風に設定されています。
また変数の中で、変数名とラベルとの組合せが予め設定されているものを基礎変数(基礎パラメータ)といいます。
基本的に基礎変数だけでほとんどのキャラクターの動きをカバーできるようになっていますが、作り込みの過程でユーザーが新規に変数を作成したい場合(後述のエクステンションで説明しますが)、その場合は変数名のみが設定されてラベルは設定されません。
例)変数”head_LR”は基礎変数であり、編集時には”頭向き・左右”というエイリアス名で参照します。
そして値域は上限値”100”、下限値”-100”、デフォルト値”0”が予め定義されています。
変数とラベルの関係図
なお、値域の範囲自体はテンプレートで予め決められています。
これは大原則で、値域の範囲をユーザーが変更することはできません。
その代わり最初からE-moteで有効に使う為の様々な範囲の値域の型が用意されています。
(※後述のエクステンションで説明します)
【変数とメッシュ・レイアウト・カラー・回転軸の関係について】
E-moteで編集出来る各パーツには、予め様々な変数群が付与されています。
変数ひとつひとつには、そのパーツの状態を変更出来る様々な属性が付与されています。
基本的な属性として、メッシュ、レイアウト、カラー、回転軸があります。
原則として一つのパーツには、同じ変数名で同じ属性を持つものを複数含むことは出来ません。
ただし、同じ変数名でも属性が違うものは含むことができます。
例)ダメな場合
[追加_ほげほげ]というパーツの中に
頭向き・左右(メッシュ)
頭向き・左右(メッシュ)
というまったく同じ名前と構造をもつ属性が存在する事はできません。
例)大丈夫な場合
[追加_ほげほげ]というパーツの中に
頭向き・左右(メッシュ)
頭向き・左右(レイアウト)
という構造ならば、同一変数名でも属性が違う為、存在する事ができます。
さらに例外として、後述するエクステンションを使うと、基礎変数に対して一つだけ変数名・属性が同じ物を付与する事ができます。
例)
[追加_ほげほげ]というパーツの中に
頭向き・左右(メッシュ) ※もともとあった属性
頭向き・左右(メッシュ) ※エクステンションで後から追加した属性
これは問題ありません。
あくまでエクステンションで追加する属性においてのみ、同一の名前・属性がダメという事です。
【変数とキーフレームについて】
各変数には、各値ごとに編集出来るポイントがあります。これをキーフレームと呼びます。
キーフレームは基本的に標準の値(0がほとんど)、上限値、下限値にそれぞれ設定されています。
(例外として、表情用の変数などは上限値と下限値の間に多数のキーフレームがあります)
キーフレームそれぞれで、様々な状態を設定することができます。
例えば、メッシュならパーツを変形させた状態を、レイアウトならパーツの位置や重ね順(Z軸)などの状態を、カラーならパーツを特定の色に染め上げたり透明度を変化させたり、回転軸なら角度の状態などが設定できます。
これらを一度に全て憶えるのは大変ですので、ここでは「キーフレームを編集して、様々な状態変化を行う事ができる」という点だけ憶えておいて下さい。
【変数値の変化とキャラクターの動きについて】
E-moteではキーフレームとキーフレームの間の状態は自動的に生成されます。
例えばメッシュ変形では以下の図の様に、中間の変形を自動的に生成してくれます。
また別々のパーツ同士で同じ変数を持つ場合、同じ変数の値の変化(例えば0から100へ遷移する等)も共有します。
この仕組みを利用する事で、キャラクターを構成する様々なパーツ群を一律に「頭部を右に向かせる」「身体を上に向かせる」といった動きで制御する事ができます。
キャラクターの動きとは変数の値の変化とも言えます。
例えば変数”head_LR”の値を”0”から”-100”に変更すると、キャラクターは顔を左方向を向いているように変形します。
これは、キャラクターを構成する各パーツ群(前髪、輪郭、目L、目R、クチ、etc・・・)に”head_LR”という変数と紐付けされたメッシュを含んでいるため、head_LRを-100にするだけで全てのパーツのメッシュが-100のものに一斉に変形する事で実現しています。
この変数とキーフレーム毎にあるメッシュ(やレイアウトやカラーや回転軸)の関係は、この後説明する”エクステンション”を理解するのにとても重要です。
尚、実際に値の遷移を確認する場合は、変数のスライダーを左右に動かす方が理解しやすいでしょう。
■エクステンション
【エクステンションとは】
エクステンションとは、追加パーツに対して様々な変数&属性を後から追加できる機能です。
E-moteには予め沢山の基礎変数が用意されていますが、エクステンションによってオリジナルの変数・属性を付与する事で、特定の動きをさせたいなどのカスタマイズが可能になります。
例)
・片腕を上げた時だけ、腕を振る動作をさせたい。またその時だけ画像を手の平に変えたい。
・任意のタイミングで、透明状態から表示するパーツを作りたい。
・ギターを弾く指を細かく動かしたいけど、基礎変数のキーフレームだけじゃ足りない!
こういった要望に応えるのがエクステンションです。
またエクステンションは複数設定が可能ですので、用途に応じて増やして行く事ができます。
【エクステンションの使用例】
まずはエクステンションの使用例を説明します。
基本的に以下の1~4の流れで設定します。
1.追加パーツを用意する
2.エクステンションを編集する為のダイアログを呼び出す
3.エクステンションを生成する
4.エクステンションに対して細かい設定を行う
この流れを踏まえた上で、各項目の詳細を説明します。
1.追加パーツを用意する
エクステンションは追加パーツのみで使用することができます。
デフォルトで用意されているパーツ群(輪郭など)では使えないので注意して下さい。
2.エクステンションを編集する為のダイアログを呼び出す
パーツ編集ツリーから追加パーツを選んで右クリック>メニューを表示
“追加パーツを編集する”を選んで編集ダイアログを出します。
※パーツ詳細右下の歯車ボタンを押してもダイアログがでます
3.エクステンションを生成する
・”新規エクステンション”ボタンを押す
・[エクステンション]の余白領域で右クリック>”エクステンションを追加する”を選択して、
エクステンションを作成します。
このどちらかの方法で、エクステンションが一つ生成できます。
4.エクステンションに対して細かい設定を行う
上記3で生成したエクステンションに対して、IDや変数名、キーフレーム分割(以上三点後述)を設定します。
以上の流れで、追加パーツにエクステンションが設定できます。
【エクステンション各項目の詳細説明】
エクステンションで設定する必要のある各項目について詳細を説明します。
【ID】
変数に対する属性(メッシュ・レイアウト・カラー・回転軸)と値域をリストから選択します。
※ID一覧
基本的にはメッシュ・レイアウト・カラー・回転軸から属性を選択、その後に値域を選びます。
例1)特殊変形1と同じように動かしたい場合は”メッシュ-100_0_100”を選びます。
例2)目と同じ動きをするパーツを増やしたい場合は”メッシュ目表情”を選びます。
例3)フェードインフェードアウトさせるパーツは”カラー0_100”を選びます。
例4)メッシュによる移動ではなく、パーツの座標そのものを動かしたい場合は
”レイアウト-100_0_100”か”レイアウト0_100”のどちらかを選びます。
例5)ぐるぐると回転するパーツを作成したい場合は”回転軸0_360”を選びます。
【変数名】
任意の文字列を入力します。
変数名は英語以外に日本語も使用できます。
例)変数名は”hand_sp”でも”手の動き”でもOK
※ここで設定した変数名は、そのままSDKでAPIから指定する時のIDになるので、プログラムから制御する予定の変数の名称についてはプログラマに相談して命名しましょう。
また、入力場所右横にある▼ボタンを押すとツリーを辿って基礎変数を呼び出すことができます。
これは例を挙げると
・既にある変数がメッシュしかないのでカラー属性も付与したい
・既にある変数で、メッシュのキーフレームをもっと増やしたい
といった風に、既存の変数に新しい属性を付けたい時に使います。
直接入力で変数名(エイリアス名では無い)を入力してもできますが、ツリーを辿って入力した方がスペルミスなどが避けられ便利です。
【キーフレーム分割】
初期状態では、IDで指定した値域に決まったキーフレームしかありません。
キーが足りないと思った場合は”キーフレームの分割”という形でキーを増やすことができます。
やり方は、エクステンション設定時に、キーフレームの上で右クリックしてメニューから分割数を選ぶだけです。
※キーフレーム線上で右クリックして分割する
(重要!)分割したキーは初期では等間隔に配置されていますが、D&Dで任意の位置(数値)に移動させることができます。
【[区間を分割]ボタンでキーフレームを追加する】
エディットパネル上部のスライダーを動かして、好きな位置(数値)で「区間を分割」ボタンを押しても、キーフレームを増やすことが出来ます。
ただしこの場合、小数点以下は切り捨てられ、整数値がキーフレームの位置となります。
メッシュ、レイアウトはVer3.9の頃からあるので今更説明は不要ですが、4.0から新たにカラーと回転軸が追加された為、詳細な説明を行います。
【カラーについての詳細説明】
【カラーとは】
カラーとはパーツの色と透明度を変更出来るエクステンションです。
画像右側の灰色四角と4本の縦スライダーでカラー設定ができます
カラーはRGBスライダを用いて変更できます。
透明度は”A”のスライダを用いて変更出来ます。
また、画像横の四角を押すとカラーピッカーが表示され、より直感的に色や透明度を変更できます。
カラーピッカーでは、明度・再度・色相・透明度などが直感的に指定することができます。
また細かい数値として入力することもできます。
【回転軸についての詳細説明】
【回転軸とは】
回転軸とはパーツ全体を回転させる事ができるエクステンションです。
回転軸のパーツ詳細では、”原点の位置”とキーごとに”回転する角度”を設定します。
また回転軸は他のエクステンションと違い、3種類の値域によって動作がやや異なるのが特徴です。
【値域が[-100~100]の場合】
-100~0~100の間で、どの程度角度が変わるか、何周回転するかを設定します。
何周も回転させる場合は、360以上の値を入れて下さい。
例えば720と入れれば、0からそのキーフレームに行くまでに二周する事になります。
基本的に値域が同じ他の属性(メッシュ変形など)と組み合わせて使う事が多くなります。
例えば変数を身体左右と同じものにすれば、身体の動きに合わせて腕を振ったりすることができます。
【値域が[0~100]の場合】
基本的には”-100~0~100”の時と変わりませんが、0~100で設定される事の多いカラーなどと組合せて使用することが多い値域です。
【値域が[0~360]の場合】
キーフレームの値が、必ず0~360になるように決まっている値域です。
モーションで回数無制限でひたすら回転させたい時などに使います。
モーションのタイムラインで値が補完される時など、時計の盤面のように「0と360がつながっている」、いわゆる「サイクリック」な動作をします。
例として、45から315へ遷移させようとすると、「45-> 0, 360 -> 315 」という流れで遷移します。
■セレクタでパラメータを一括管理できます。
1つのパラメータで複数のパラメータを一括管理する「セレクタ」が新規に作成できるようになりました。これで腕表示のバリエーションなどをまとめて管理できる上に、いくらでも増やす事が出来ます。
セレクタ編集モードは「全般」タブから「セレクタ」を選択すると開きます。
セレクタ―設定
[タイプ]
「組み込みセレクタ」と「カスタムセレクタ」があります。
組み込みセレクタは編集が出来ません。カスタムセレクタは自由に追加・編集が出来ます。
[セレクタ変数]
セレクタで定義された変数の名称です。自由に設定できます。
[ターゲットの概要]
セレクタ変数に紐づけられた変数が一覧で表示されます。
ターゲット設定
[下限][上限]
セレクタ変数の値が対応する範囲を設定します。
値がその範囲内に設定された時、後述のターゲット変数がオン値に切り替わります。
[ターゲット変数]
セレクタが操作するパラメータを指定します。
E-moteデータ内に登録されているパラメータが全て表示されますので、その中から選択します。
[オン値][オフ値]
オン値は、セレクタの値が下限~上限の範囲に設定された時、ターゲット変数が切り替わる値です。 オフ値はそれ以外の状態の時に切り替わる値となります。
[即値]
チェックをオフにしていると、セレクタ変数の値がフェード切り替わります。
オンにするとフェードせずに即切り替わるようになります。
[適用][破棄]
設定した内容を保存するか破棄するかのボタンです。
設定を実行したい場合は必ず最後に[適用]ボタンを押して保存して下さい。
(作例1)カスタムセレクタを利用して、腕差分を増やす。
①必要な腕差分を追加パーツで作成してインポートします。
(基本パーツの腕L 腕Rにはエクステンションが使えないので、腕L 腕Rは削除して新規に腕LA 腕RAを 作成します)
②追加した[追加_腕LA]のカスタムパーツ編集を開き、[カラー0_100]のエクステンションを追加します。 腕AのONOFFを制御するので変数名は[fade_arm_a]とします(変数名は自由に付けて構いません)
③作成した[fade_arm_a]のパーツ編集から、0状態のカラーを透明化させます。
これで、腕LAは[fade_arm_a]を0にすると非表示になり、100にすると表示されるようになります。
④この作業を他の腕すべてに行います。腕LB腕RBは[fade_arm_b]・腕LC腕RCは[fade_arm_c]と変数名を 設定します。結果、全ての腕が基本状態で透明化された状態になります。
⑤[全般]タブー[セレクタ]からセレクタ編集モードを開き、[新規カスタムセレクタ]ボタンで新しいセレクタを追加します。
⑥セレクタ変数の欄に[arm_type]と変数名を付けます(変数名は自由で構いません)
⑦新しく作った[arm_type]のカスタムセレクタを選択したまま、下部の[新規ターゲット]ボタンを押してターゲット設定を3行分作ります。
⑧ターゲット変数の各行を設定してゆきます。
これで、
———————————————————————————-
変数[arm_type]が0の時、[fade_arm_a]は100の値になる。
変数[arm_type]が1の時、[fade_arm_b]は100の値になる。
変数[arm_type]が2の時、[fade_arm_ac]は100の値になる。
———————————————————————————-
と定義できます。
尚、エクステンションで作成した変数はターゲット変数の[ユーザー定義]に含まれています。以下の順に選択するとそれぞれ設定できます。
⑨最後に[適用]ボタンを押して設定内容を保存します。
⑩ライブプレビューのパラメータの一覧に[arm_type]が追加され、自由に腕差分が切り替えられるようになります。
このまま腕差分を更に増やしたり、この機能を衣装替えや特殊な表情差分表現に応用する事も可能です。
カスタムセレクタは、エクステンションと組み合わせる事でテンプレートの枠を超えた自由な表現と管理しやすいパラメータ制御を両立します。テンプレートのカスタマイズ要請も不要となりますので、是非ご活用下さい。
■コリジョン・コライダー
ボーンやCPによる揺れ設定を行うと、揺れ方次第では他のパーツにめり込んでしまう事があります。
コリジョンとコライダーを使えば、CPの動く範囲を制御することが出来ます。
【コリジョン・コライダー編集画面】
[コリジョン]
当たり判定をパーツに配置する為の土台です。
どのコリジョンの影響を受けるかは各物理モデル側から指定します。
[コライダー]
個々の当たり判定です。
コントロールポイントを制御する範囲を設定します。
【コリジョンの設定手順】
①ツリーからコリジョンを作成したいパーツの「接着」にカーソルを合わせ、
右クリックメニューから「コリジョンパーツを新規作成する」を選択します。
②インスペクタの[コライダー設定]-[新規コライダー]からコライダーの形状(後述)を選択し、
[作成する]ボタンを押します。
③作成したコライダーを拡縮・回転・縦横変形してCPを制御したい形に整えます。
④作成した当たり判定反応させたい物理モデル側の編集に戻り、
インスペクタの[コリジョン参照]から作成したコリジョンを選択し、チェックを入れます。
各物理モデル側から反応させるコリジョンを指定しないと、コリジョンは機能しません。
⑤これで作成した当たり判定に物理モデルのCPが反応するようになります。
挙動の確認はライブプレビューで行います。
ライブプレビューの[ベルベット物理]から確認したい物理モデルを選択。
[ボーンをプレビューする]にチェックを入れるとボーンとCPが表示されます。
[コリジョン]から作成したコリジョンを選択してチェックを入れます。
これでコライダーが表示されます。CPに干渉しているコライダーは太い赤線で表示されます。
コライダーには以下の種類があり、用途に応じて選択します。
[楕円に外接する]
CPが楕円の外側に接すると、CPの進入を妨げます。
勢いがつきすぎたり外的な力で引っ張られるとめり込む可能性があります。
[楕円に内接する]
CPが楕円より外側に飛び出そうとすると、CPの移動を妨げます。
対象となるCP全てが予め楕円の内側に入っていない場合は無効化されます。
[半平面]
壁のような効果があります。
ボーンが直線(赤い色が一番濃い部分)に接すると、そこでボーンの動きは止まります。
■エミッションとエミッターとパーティクル
エミッションとはエミッターの集合体、エミッターとはパーティクルを生成する為のパラメータ群、パーティクルとはエミッター設定によって自動的に生成される静止画・動画・不可視の当たり判定の事を指します。
またエミッションはコリジョン(当たり判定)やボーンを参照する事で反射や置換、押し上げるなど様々な振る舞いを行います。
【作例:雨と傘と反射する雨粒】
下の図のように、エミッションとエミッターを構築します。
全体配置_エミッションパーツの中に雨エミッターと跳ねた雨粒エミッターがあります
ここで行った設定は以下の通りです。
・傘の中に楕円形のコリジョンを設定する。
・雨エミッターで、傘に作ったコリジョンを指定する。
・コリジョンに当たった時に、跳ねた雨粒エミッターに切り替わるように設定する。
これにより下図のようになります(エミッション範囲とコリジョンはわざと見えるようにしています)
雨エミッターで降り注いだ雨がコリジョンに当たると跳ねた雨粒エミッターで設定したパーティクルに置き換わります
【パーティクルを使うための流れ】
先ずはパーティクルを使うための簡単な手順を解説します。
(1)パーティクルで使う画像をPSD内に用意する
インポートするPSD内に、仕様に合わせたレイヤー名を付けて保存します。
(2)任意のパーツにエミッションを作成
エミッションを作成して必要な各パラメータの設定を行います。
任意のパーツの接着の下にエミッションを作成します
(3)エミッションにエミッターを作成
(2)で作成したエミッションにエミッターを作成し設定を行います。
以上の流れを踏まえた上で、(1)~(3)の各項目の詳細を解説していきます。
【パーティクルで使う画像をセルグループに登録する】
[セルグループとは]
パーティクルで使う画像の事を、セルグループと呼びます。
ひとつのセルグループには1枚もしくは複数枚の画像を登録する事ができます。
複数枚の画像を登録することで複数枚の画像からランダムでパーティクルを生成させたり、星が瞬くようなコマ切り替えの連続アニメーションをするパーティクルが使えるようになります。
セルグループに複数枚の絵を登録する事でアニメーションさせる事ができます
[PSDインポートによるセルグループの登録]
セルグループはキャラクターのインポートを行うPSDの中に、以下の手順でレイヤグループ(画像レイヤー群)を用意する事で登録できます。
(1)インポート用のPSD内に「セルグループ_hogehoge」(※hogehogeは任意の文字列)という名前のレイヤグループを作成すると、hogehogeがセルグループの名前になります。
(2)レイヤグループ直下に任意の名前でレイヤ画像を用意してPSDインポートします。
(3)複数レイヤの場合は、アニメーション時にレイヤー並びの上から順に再生されます。
(4)レイヤグループに「セル原点」という画像レイヤがあると、その画像の中心座標をグループのセル全ての原点(回転中心)として設定します。
上記の例だと雨と雨粒というセルグループができます
[セルグループの確認]
PSDインポートによってE-moteに登録されたセルグループは次の手順で確認できます。
(1)E-moteエディタ画面左上の[全般]タブを選択
(2)”全体設定“>”セルグループ“を選択
(3)画面右側の”セルグループ一覧“から登録したセルグループ名を選択
(4)画面中央の”セルプレビュー“に登録した画像が表示される
セルグループに正しく画像が登録されている事を確認したら、エミッターとエミッションの設定を行います。
[セルグループのアニメーション設定]
セルグループのアニメーション解説文をかく
【任意のパーツにエミッションを作成】
[エミッションの作成方法]
パーティクルを使う為には、先ずエミッションを作成する必要があります。
エミッションは任意のパーツ下に作成します。その方法は以下の二通りあります。
(1)任意パーツの”接着“ツリーでマウスを右クリックして”エミッションパーツを新規作成“を選択する
(2)任意のパーツの”接着“ツリーを選択して、エディター画面右側の”マウント設定“から”エミッションパーツを新規作成する“ボタンを押す
[エミッションの設定を行う]
作成したエミッションの設定はインスペクタ上で行います
[座標]
エミッションの座標は、基本的に作成先のパーツの中央に配置されます。
配置位置を変更したい場合、パーツ選択で対象となるエミッションを選択して、パーツ詳細で”エミッションパーツの詳細”を選択してから次の2種類の方法のいずれかで行います。
(1)画面中央にある青い丸十字をD&Dして動かす
赤矢印先にある青十字丸をD&Dするとエミッションの座標が動かせます
(2)画面右側のインスペクタにある座標で直接数値を入れてX座標とY座標を設定する
XとYの横の数値を入力して下さい。初期設定単位はpixcelです。
[速度変数]
ここで設定した変数で、エミッションの物理速度をコントロール出来ます。
“speed_emission”を速度変数に指定した上で、値を増減した場合
[パーティクルが画面上に生成した状態で開始する]
この項目にチェックを入れると初期開始時にパーティクルが画面上に生成した状態で開始します。
[新しいパーティクルを奥に生成する]
新しいパーティクルを生成する際に、重ね順を奥にして生成します。
[最大パーティクル数]
エミッション全体で同時に表示可能な最大パーティクル数。
上限に達した時は古いものから削除されます。
[衝突タイプ]
パーティクルがコライダーに当たった時の挙動を設定します。
[コリジョン参照]
当たり判定となるコリジョンパーツ内のコライダーを指定します。
任意のコリジョンにチェックを入れることで、エミッターが生成したパーティクルがそのコリジョンとインタラクションを起こせるようになります。
[このエミッションを参照している物理パーツ]
このエミッションを参照している物理パーツがあれば表示します。
物理パーツ名で右クリックすると、参照している物理パーツへのショートカット移動する事ができます。
物理パーツ側からエミッションを指定することで、ボーンを動かす当たり判定になり、物理的に動かす事ができます
【エミッションにエミッターを作成】
[エミッターの作成方法]
パーティクルを使う為には、先ずエミッションを作成する必要があります。
エミッション選択時に画面右側にあるエミッター設定からエミッターを作成します。
その際、以下の3種類の型を選びます。
・点エミッター
指定した点からパーティクルを発生させます。
・矩形エミッター
指定した矩形範囲の中からランダムでパーティクルを発生させます。
・ベジェ曲線エミッター
自由に描いたベジェ曲線上からパーティクルを発生させます。
[エミッターの設定]
エミッターには多種多様な設定項目があります。
前述した三種のエミッターで共通する設定と、それぞれ独自の設定と共通の設定があります。
画像は点エミッターの設定です
エミッターは多くの物理パラメータにより多彩な振る舞いを実現しています
[Driftとは]
エミッターのパラメータ設定で重要な要素として”Drift“という項目があります。
“Drift”は基準となる値からランダム生成する幅を指定する項目です。
例えば、基準値が0となるパラメータにDrift幅を設定する事で-45~0~45や-180~0~180といった値のランダム生成ができます。
Driftを活用する事でランダムな挙動をするエミッターを簡単に生成する事ができます。
[エミッターの各パラメータ解説]
エミッターで設定する各パラメータの詳細を解説します。
(座標)
【座標】
エミッションの中心位置を起点としたエミッターの座標を指定します。
数値入力か編集画面の青矢印をD&Dします。
(生成)
【トリガ変数】
任意の変数を設定する事で、エミッターのトリガー(ONOFF、総量の変更など)を制御する事ができます。
【トリガ条件】
パーティクルを生成するためのトリガ条件を以下の中から選択します。
・周期生成:
一定周期ごとに生成する
・パルス生成:
トリガ変数が50を超えたタイミングで生成する
・コライダー衝突時:
他のエミッターがコライダーに対して衝突した時に生成する
・パーティクル終了時:
他のエミッターが寿命を迎えて終了した時に生成する
・パーティクルの軌道上に生成:
他のエミッターの軌道に沿って一定周期毎に生成する
ただし生成頻度のドリフト設定は無視される
【生成頻度】(矩形エミッター、ベジェ曲線エミッターのみ)
パーティクルの生成頻度。一秒あたり何個生成するかを指定します。
【生成個数】
トリガ時に一度に生成されるパーティクルの個数を指定します。
例えば周期生成で生成頻度50 生成個数3 とした場合、一秒辺り3個のパーティクルが50回生成される事になります。
【トリガーのソース】
トリガーの基点となるエミッターを指定します。
他のエミッターがトリガ条件となる場合にのみ設定可能です。
[全て]なら自分以外の全てのエミッターが対象となり、[無し]ならばパーティクルは一切生成されません。
【ソースの方向を無視する】(点エミッターのみ)
この項目にチェックを入れると、パーティクル生成時にトリガのソースが向いている方向を参照しないようにします。
【コリジョンを無視する】
この項目にチェックを入れると、このエミッターで生成されたパーティクルはコリジョンを無視するようになります。
【投射角度】
エミッターが生成したパーティクルが向かう角度です。
単位はdeg(度)で0~360を指定します。
0度だと画面右向き、値を増やすと右回りで角度が変わります。
【パスを終端でループさせる】(ベジェ曲線エミッターのみ)
この項目にチェックを入れると、ベジェパスの両端を接続してループ状にします。
【ベジェ曲線に沿って放射する】(ベジェ曲線エミッターのみ)
この項目にチェックを入れると、パーティクルをベジェ曲線上の各位置から法線方向に放射するようになります。
【生成位置タイプ】(ベジェ曲線エミッターのみ)
パーティクルをパスのどの位置から生成するのかを以下の三項目から選びます。
・ランダム:
毎回ランダムに位置が決まります。
・連続:
パス上を生成ポイントが周期的に動きます。
・往復:
パス上を生成ポイントが往復して動きます。
【生成位置周期】(ベジェ曲線エミッターのみ)
パーティクルを周期生成する際に、一周期が経過するのにかかる時間を指定します。
単位は秒。
(セルアニメーション)
【セルグループ】
パーティクルで使用する画像をセルグループから指定します。
デフォルトの[Empty]なら表示なし。[Preview]ならプレビュー用に半透明の赤丸が表示されます。
【スケール】
パーティクルで使う画像の表示倍率を設定します。
Driftを使用する事で様々なサイズの画像をランダム生成させる事ができます。
【終端スケール比】
パーティクル生成時の初期スケールに対する終端スケール比率を指定します。
値を1より小さくするとサイズは次第に小さくなり、1より大きくするとサイズは次第に大きくなります。
【生存期間】
パーティクルが生存する期間を秒単位で指定します。
【フェードイン】
パーティクル生成時にフェードイン(透明度0から透明度255へ)する際にかかる時間を秒単位で指定します。
【フェードアウト】
パーティクルの消滅時、フェードアウト(透明度255から透明度0へするまでにかかる時間を秒単位で指定します。
【常に進行方向を向く】
この項目にチェックを入れると、パーティクルがつねに進行方向を向くようになります。
後述の波形の動きとセットで使うと効果的です。
【角度オフセット】
パーティクルの角度に追加するオフセット値を度単位で指定します。
【射出方向をパーティクルの角度に設定する】
この項目にチェックを入れると、パーティクル生成時に射出された方向にパーティクルの角度を向けます。
【角速度】
パーティルが回転する角速度を指定します。単位は 度/秒。
(軌道)
【速度】
パーティクルの初期速度を指定します。単位はm/s。
【終端速度比】
パーティクルの初期速度に対する終端速度の比率を指定します。
値を1より小さくすると次第にスピードダウンし、1より大きくすると次第にスピードアップします。
【密度】
パーティクルの密度を指定します。単位はkg/m^3。
密度と速度を掛けた値が、髪や胸といった物理パーツのコントロールポイントを動かす力となります。
【親メッシュに追従する】
この項目にチェックを入れると、パーティクルが親メッシュに追従するようになります。あくまで見かけ上の座標が動くだけで物理的な座標は変わりません。コリジョンや物理パーツへのインタラクションは変換前の座標で行われます。
これにより、髪に沿って滑り落ちる水滴などの表現が出来るようになります。
またメッシュ範囲から外れたパーティクルは異常変形を起こしやすいのでその点も注意が必要です。
(波形)
【波の振幅】
値を設定すると、パーティクルが進行方向に対して垂直方向に振動する。単位はm。
【終端振幅比】
パーティクルの初期振幅に対する終端振幅の比率を指定します。
値を1より小さくすると次第に振幅が縮小し、1より大きくすると次第に振幅が拡大します。
【波の周波数】
波の周波数(一秒あたりの振動数)を指定します。単位はHz。
【波の位相】
波の振幅の初期位置を角度で指定します。単位はdeg(度)。
(重力)
【重力の強さ】
パーティクルに働く重力の大きさを指定します。単位はm/s^2。
地球の重力の大きさはおよそ9.8m/s^2。
【重力の方向】
重力が働く方向を、度単位で指定します。0で右向き方向となります。またそこを基準に時計回りに360度の範囲で指定します。
例えば、90なら下向き、180で左向き、270で上向き方向に重力が働きます。
■モーション
【モーションとは】
【概要】
E-moteは、キャラクターの表情やポーズを制御する「パラメータ」、パラメータを時間単位で遷移させる「モーション」という2つの仕組みから、リアルタイムで滑らかなキャラクターモーションを作成します。
なお3.9では「タイムライン」と呼称していたものを、4.0からは「モーション」と呼び名を変えています。
モーションはその動いている様を動画として出力することができます。
※モーション名>右クリックから動画出力ができます
また、ゲームでE-moteデータを利用する際は、プログラム側(スクリプト側)からモーションを指定する事で、例えば音声に合わせてリアルタイムに表情や所作といった動作を行う事ができます。
モーションには、「メイン」と「差分」という2種類の属性があり、メインは一度に1つだけ再生できるモーションであり、差分は最大6個まで同時に再生できるという特徴があります。
※差分にするには、インスペクタでチェックを入れてください
※メインと差分でキーフレームの色が違います
【モーション編集時の用語説明】
モーション編集に入る前に、いくつか重要な用語がありますので、先に軽く解説します。
軽くといいつつ数が多いので、初見では流し見して後から参照するようにして下さい。
【タイムラインパネル】
モーションを開いた時に、エディットパネル下部に表示されます。
ここでモーションの具体的な編集を行います。
タイムラインパネルは表示を消すこともできます。その場合、モーション編集時のみ、メインウィンドウの下部に自動で表示されるようになります
やり方は、タイムライン表示時に右上の×を押す、もしくは、[表示]>[タイムラインパネル]のチェックをOFF、で消す事ができます。
【タイムライン】
タイムラインパネルは左右に領域が分かれていますが、右側の大きい領域をタイムラインと呼びます。
タイムラインは0フレームから始まり、右に向かって一秒間60フレーム単位で推移します。
【キーフレーム】
タイムラインでパラメータの値が設定されている丸い点をキーフレームと呼びます。
キーを作成するには、変数右側のタイムライン上でInsキーを押して下さい。
キーフレームひとつにつき、パラメータの値が一つ設定されています。
またキーは値を設定してD&Dで左右に動かす事で、微妙な動きを調整することができます。
アニメーションで例えるなら、キーフレームは原画であり、パラメータの値が推移する事で見える動画はいわば中割です。
ユーザーは要所要所のキーとそのキーが遷移する時間だけを設定して、その間の動き(画)はE-moteが自動生成してくれるので、簡単にキャラクターをアニメーションさせる事ができます。
【パラメータ】
パラメータの値を入力するには、基本的には直接キーフレームをクリックして出てくる縦メニューを使います。
入力方法はいくつかありますので、その時々にやりやすい方法を選んで下さい。
・直接入力
・縦方向スライダ
また基礎変数限定の機能として
・▼ボタンで出るリストから既定の名前(値)を選ぶ
※表情系の変数は、値に名前が多いので参照が楽になります。
以上3点の方法があります。
これらの操作は、インスペクタ側からも操作できます。
【変数グループ】
タイムラインパネル左側、縦に並んだフォルダ群を開くと、変数グループが表示されます。
変数グループによって、良く使う変数同士がまとめられていて見やすくなっています。
【エイリアス名と変数名の表示】
変数グループに表示される基礎変数は、基本的にエイリアス名で表示されます。
本来の変数名を見たい場合は、エイリアス名にマウスのポインタを置いて数秒待つと表示されます。
【変数のグループ間移動】
変数は、変数名をD&Dすることによって、グループ間を移動できます。
【カスタムグループ】
デフォルトで用意されている変数グループ以外に、ユーザーが任意でグループを作成する事ができます。
これをカスタムグループと呼びます。
変数名で右クリックして[カスタムグループを作る]を選択すると、[カスタムグループ1]という風に新規グループが作成されます。
また、カスタムグループは右クリックでリネームできますので、変数を分類する際に活用して下さい。
【ループ】
タイムラインの一番上の行はループ用の特別な行です。
ループのタイムライン上で右クリックメニューを選択する事で、ループの開始点や終点を設定することができます。
【遷移イージング】
4.0では遷移イージング機能によって、パラメータ加減速の調整が簡単にできるようになりました。
【グラフの表示】
変数名の横にある○を押すことで、遷移グラフを表示しながら値の編集をする事ができます。
【グラフの操作】
グラフを変えて数値の加減する様子を操作しつつ、ライブプレビューで動かしながら動作を確認してみて下さい。
・グラフを掴んで動かして直接変形させる
直感的ですが、イーズインかイーズアウトしか選べません。
(イーズインアウトやイーズアウトインは下記のアイコンからのみ選べます)
・グラフ上で右クリックメニューのアイコンから選択する
ここに表示されるアイコンは、良く使う物を厳選して表示してあります。
・エイリアスにあるアイコンから選択する
ここに表示されるアイコンは、最もバリエーションが多く様々なグラフの形を選ぶ事ができます。
【タイムラインの操作解説(簡易編)】
Drag = 領域指定
Shift + Drag=選択範囲追加
Shift + Click=選択範囲反転
Ctrl+Drag = 領域・または選択範囲移動
1.キ-を新規に挿入(作成)する
>任意の変数のタイムラインを選択してINSキーを押す
2.キーフレームを新規に挿入(作成)する
>任意の変数のタイムラインをD&Dで任意の長さで選択してINSキーを押す
>10フレーム選択したのなら、10フレームのキーフレームが作成されます。
3.キーフレームの途中にキーフレームを挿入する
>1.と同じ操作でできます。
4.キーフレームの長さを変更する
>キーフレーム右端の○の右端にマウスポインタを当てると、<->マークに切り替わるので、その時に掴んで左右に動かします。
>別の方法として、キーフレームを選択(オレンジに変色する)してから、PgUpでフレームが増える、PgDnでフレームが減ります。
5.変数全体のキーを一律で増減させる
>D&Dで変数のどれでも良いので適当なキーを選択する(変色しない状態)。
これを領域選択といいます。
その後PgUpとPgDnで変数全体のキーフレームが増減します。
6.キーフレームの途中に空白を入れる(実質2分割)
>空白にしたい部分を領域選択して、Endキーを押します。
7.キーフレーム群を削る
>複数フレームにまたがって領域選択した後にEndキーを押します。
8.領域選択でキーフレームをコピペしたい時の注意
>前のキーの直後からキーの○マークまで、キーフレーム全体を選択しないとコピーできません。
>Ctrl+クリックでオレンジ色にしてからコピーの方が楽です。
※随時更新します
【モーション編集の流れ(簡易編)】
ここではオリジナルのモーションを作成しようとした時、比較的簡易にできる方法を記載します。
1.ライブプレビューを使った方法
やり方としては、以下順に
・ライブプレビュー画面に移る。
・右側にある[パラメータ]の変数群から、スライダーを動かして好きな向きや角度、表情をつける
・ポーズが決めたら、エディタ側に戻ってモーションを開く
・タイムラインで好きなフレームを選ぶ
・インスペクタ>パラメータ>インポート ボタンを押す
これを繰り返す事で、ポーズとポーズを繋げるアニメーションが簡単にできます。
2.既存のモーションを改造する方法
やり方としては、以下順に
・改造したいモーションを選ぶ
・モーションを複製して好きな名前をつける
・複製したモーションを選んで、操作したい変数のキーフレームを選ぶ
・キーフレーム洗濯時に出てくる縦スライダーを上下に操作して、キャラクターを操作する
・キーフレームを横方向にD&Dする事で、動きの起点のタイミングも変更できます。
キーフレームの横幅が大きければ時間を掛けたゆったりとした動きになり、
逆に狭めれば素早い動きになります。
1よりも手数は掛かりますが、個々の変数を細かく調整できるのでより意図した動きにする事ができます。
【インスペクタ各機能の詳細説明】
ここではモーション編集時のインスペクタの機能を解説します。
【差分用途】
モーションの種類が「メイン」か「差分」かを設定します。
デフォルトだとチェックはOFFで「メイン」となっています。
差分モーションを作りたい時だけ、チェックをオンにして下さい。
【プレビューモード】
編集中のキャラクターの動かし方を次の2つから選びます。
・イージング
タイムラインの位置に合わせて、値と値の中間の動きも全て表示させます。
・即値
キーフレームの値のみに注目して、中間の動きを省いて表示させます。
【”モーション再生”の各ボタン】
・再生ボタン
ライブプレビューでモーションを再生させます。
・停止ボタン
ライブプレビューで再生中のモーションを停止させます。
・エクスポートボタン
現在のモーションの動き(値)を、ライブプレビューのパラメータに送ります。
・インポートボタン
現在のライブプレビューのパラメータの値を、モーションに取り込みます。
【キーフレーム】
・グラフ
選択したキーフレームと、その前のキーフレームとを結ぶグラフを表示します。
その際、イージングによる加速度の変化を視覚的に表示します。
・▼ボタン
選択したキーフレームの各値に設定されているエイリアス名の一覧を表示します。
エイリアス名を選択すると、その値の数値がフィールドに入力されます。
・上下スライダ
スライダを上下に動かす事で、キーフレームの値を変更することができます。
・数値入力フィールド
キーボードから直接数値を入力することができます。
・遷移イージング(リスト)
グラフの像加速などの様々なパターンがリスト化されています。
ここから選択する事でもグラフのイージングの形を設定出来ます。
・遷移イージング(アイコン)
キーフレーム上で設定するよりも多くの種類のアイコンが載っています。
より細かい制御をしたい場合は、こちらからアイコンを選択して下さい。
【”パラメータ”の各ボタン】
・コピーする
今現在タイムライン上にいる箇所の全ての変数のパラメータを取得します。
・ペーストする
↑でコピーしたパラメータをキーフレームの値としてペーストします。
キーより前が空白の場合は、空白が始まる所までを含んだキーフレームとなります。
・不要なキーフレームを削除する
前のキーと後のキーの値が同じ場合は、後のキーを削除します。
モーション内全ての変数、キーフレームが対象となるので、実行時には注意が必要です。
■動画出力設定
出力動画形式でMP4形式を選択できるようになりました。
動画出力設定は出力したいモーションにカーソルを合わせて右クリックメニューから表示出来ます。
[OK] [キャンセル]
OKを押すと設定した内容で動画を出力します。
キャンセルで動画出力設定モードを閉じます。
[初期化]
全ての設定内容をプリセット状態に初期化します。
【パラメータ】
[フォーマット]
新たにMP4形式が選択できるようになりました。
[幅][高さ][オフセットX][オフセットY]
出力動画のサイズと全体の位置を設定します。
オフセットの値はプレビューをマウスドラッグして調節できます。
[スケール]
出力動画の倍率です。0.5にすると元データの半分のサイズで出力されます。
[差分タイムライン]
追加する差分タイムラインを選択します。6種類まで可能です。
[追加キャプチャ時間]
モーションの末尾から動画終了までに設ける追加時間を設定します。
動きが止まってから揺れ物が制止するまでの余韻を入れたい時などに設定します。
[1フレーム当たりの経過時間]
動画のフレームレートを設定します。数値が小さい程、滑らかな動画になります。
[ループの両端を接続]
チェックを入れると、物理モデルやパーティクルが動画の頭と末で綺麗に繋がるようになります。
(その分出力に時間がかかるようになります)
[ブラー補完]
動画に残像が付くようになります。
[ピクセレートピクセル数]
モザイク処理をする場合の1マスの大きさを設定します。
【コンフィグ】
動画の出力設定を保存・編集して読み込みができます。
それぞれのコンフィグ名をダブルクリックすると設定内容を読み込めます。
[更新](緑色矢印マーク)
変更した内容を保存します。プリセットされているコンフィグを選択して更新すると
更新内容が保存さてしまうのでので注意が必要です。
[コンフィグを新規作成する](紙片マーク)
新しいコンフィグを名前を付けて作成します。
[削除]
選択しているコンフィグを削除します。
プリセットされているコンフィグを選ぶと消えてしまうので注意が必要です。
■ツールパネルの機能
【モード】
メッシュ編集モードを切り替えます。現在は[ミラー編集]のみです。
【ミラー編集】
メッシュ変形編集を左右対称に行えるモードで、
正面向きのキャラクターデータを編集する際に便利な機能です。
上下向きのメッシュ変形ではメッシュの右側を調整すると左側も同様に変形します。
左右向きのメッシュに関しては、
右向きのメッシュを変形すると左向きのメッシュも鏡映しに変形されます。
【パーツ編集ツリー】
ツリーに表示するパーツを構造や種類毎に限定表示する事が出来ます。
[子の無いマウントを表示]
チェックを外すと下に追加パーツが付いていないパーツは▼マークが表示されなくなります。
▼マークが無いパーツはD&Dで追加パーツの移動が出来なくなります。
[無効化したパーツを表示]
チェックを外すと[無効化](削除ではなく非表示化したもの)したパーツは
ツリーに表示されなくなります。
[全パーツ種表示] [追加パーツのみ表示][コリジョンパーツのみ表示] [エミッションパーツのみ表示]
必要なパーツのみを探したり、追加パーツのまとめて削除・無効化がやりやすくなります。
【オニオンスキン】
3.9での[参照画像]が[オニオンスキン]に名称変更されました。
表示のONOFFとキャプチャ状態が一覧で確認出来ます。
[表示]
アイコンをクリックすると登録したオニオンスキンのONOFFが切り替わります。
(登録番号と対応した数字キーでキーボードショートカットできます)
[キャプチャ]
アイコンをクリックするとエディットパネルの現在の状態を登録出来ます。
(ctrl+数字キーでキーボードショートカットできます)
【メッシュ変形】
メッシュ変形を調整する際に便利なツールです。
それぞれ、テンキーのキーボードショートカットでも使用可能です。
【複数メッシュをまとめて調整】
頭部などの各向きで設定された変形を全体的に強調したり、逆に緩くさせたい時に使用します。
1つのパラメータと向きを選び、指定したメッシュ変形を全パーツ一括で調整します。
また、[まとめてクリアする]では選択したパラメータ(例えば特殊3など)の、指定した全てのメッシュ変 形をクリアできます。不要な変形による事故を防ぎたい時に使用します。
■オニオンスキン管理モード
[全般]-[オニオンスキン]でオニオンスキンの管理モードが開きます。
(3.9での[参照画像]が[オニオンスキン]に名称変更されました)
ツールパネルのオニオンスキンモードよりも更に高度なオニオンスキン管理が出来ます。
[オフセット X][オフセット Y]
登録されたオニオンスキンの位置を調整します。
[画像ファイルを開く]
外部から読み込んだ画像をオニオンスキンとして登録できます。
[キャプチャする]
ライブプレビューに表示されているキャラクター状態をオニオンスキンとして登録できます。
[削除する]
選択中のオニオンスキンを削除します。
オニオンスキンの活用例1
個別のクチ開閉の精度を上げたい時に、閉じ状態を見本にして開け始めのメッシュを調整します。
オニオンスキンの活用例2
頭向き変形などが原画デザイナーのイメージと異なる場合に、
添削見本を[画像ファイルを開く]から読み込んで比較しながら細部の調整が出来ます。
■まばたきパラメータ編集モード
まばたきパラメータ編集モードでは、テンプレートにプリセットされた複数のまばたきタイプの頻度や速度を調整したり、新規に作成してそれらを切り替える事ができます。
[ID]
登録されたまばたきのIDです。自由に変更可能です。
[ラベル]
ライブプレビューなどで表示される名称です。自由に変更可能です。
[初期値]
チェックを入れたパラメータが、基本のまばたきとして適用されます。
[間隔MIN][間隔MAX]
まばたきが発生するまでの時間の範囲です。
[閉じ時間]
瞬きで目を閉じるまでにかける時間です。数値を大きくすればゆっくりと目を閉じてゆきます。
[保持時間]
瞬きで目を閉じたまま維持する時間です。数値が小さいと、目を閉じた後すぐに開き始めます。
[開き時間]
瞬きで目を開けきるまでにかける時間です。数値が大きいと、ゆっくり目を開きます。
[全パラメータを初期化する]
調整した瞬きパラメータをプリセット状態に戻します。
調整しすぎで元が分からなくなってしまった時に使用します。
[新規パラメータ]
プリセットされた6種類以外に新たに瞬きパラメータを作成します。
[適用][破棄]
変更調整したパラメータは[適用]で保存しないとキャラクターに反映されません。
[破棄]した場合は保存前の状態に戻ります。
■パネルの表示倍率変更
エディットパネル、ライブプレビュー・ツールパネル・タイムラインパネル、各パネルの表示倍率を自由に変更できます。
メニューから[表示]-[ウィンドウ表示倍率]-〇〇倍率で個々のパネルのサイズを変更出来ます。
■クチの各表情の編集方法がシンプルになりました
エディタツリーから「クチ個別調整」を開いて各クチを調整して下さい。
3.9以前にクチの各表情の開閉目種を調整しようとした場合、
—————————————————-
①エディタツリーから 口>メッシュ(個別選択) で、対象となるクチ表情を選択する
②口(個別調整)>メッシュ(対処となる表情名) が黒く表示され編集できるようになる
—————————————————-
と、表情毎に①と②を往復しなければならない煩雑さがありました。
4.0では
—————————————————-
①クチ個別選択 から、調整したい表情を選択する
—————————————————-
のみでシンプルな構成・手順で調整可能となりました。
尚、テンプレートの初期状態では、クチ開閉の一括調整にメッシュが設定されています。
個別調整を十分に活用する場合は、このメッシュをクリアする必要があります。
[表情]-[クチ]-[クチパク一括]-[中間点1]のメッシュ設定をクリアします。
■3.9系から出来なくなったこと
・PSDインポートを介さずに画像ファイルから追加パーツを追加する事
・PSDインポートを介さずに画像ファイルを差し替える事
・揺れ、胸揺れなどの旧式物理(4.0テンプレートでは使えません)
・3.9系テンプレートを4.0エディタで読み込んで編集・出力は可能です。
(新物理パーツ・エクステンション等の機能は使えません)